今日の読書 砂の城の殺人/谷原秋桜子

行方不明になっている父親を探すために、アルバイトをして資金を貯めている女子高生の倉西美波が高額のアルバイト代に乗っかってしまったが故に事件に巻き込まれてしまうと言う青春小説の本格ミステリーシリーズの3作目になります。

この作品からいわゆるラノベのレーベルから出版されていたという形から抜け出し最初からどベタに本格ミステリーを出している創元推理文庫で発表されていて、本格ミステリー濃度は高めになっています。

バイトの関係で入った先の廃墟でミイラ化した死体を見つけてしまうというのが今回の主な事件になりますが、過去の殺人、親族内のゴタゴタ、事件現場の怪奇性、外部との連絡がとれない状況といかにもな要素が詰め込まれまくっていて、かなり狙っているなぁと。

愛川晶が正体を隠して名義を換えて書いた作品になるわけですが、同時期に愛川晶の作品はいかにもな本格ミステリー作品から神田紅梅亭寄席物帳シリーズのように日常の謎系っぽいノリの作品へと変化している感じがしましたが、いかにもな古典的な本格ミステリーっぽく詰め込んだ作品は名義を換えて書いていたのかと後追いで読んでみると感慨深くなりますね。

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今日の読書 龍の館の秘密/谷原秋桜子

愛川晶が名前を伏せたまま別名義で発表していた、行方不明の父親を探すためにアルバイトに励み、そのバイト先で事件に巻き込まれてしまう女子高生倉西美波を主人公としたシリーズ2作目になります。

青春小説の本格ミステリーであり、発表先は元々はラノベのレーベルだったということで、良い意味で間口が広く読みやすいのは変わらずで、今回も割の良いバイトというのに釣られて事件に巻き込まれることになるのですが、タイトルにある龍の館というトリックアート満載の亡くなった芸術家が住んでいた館での事件。

トリックアート満載な館だからこその殺人トリックと言う現実感に乏しい舞台装置ですが、狙ってそういうものをやっていますし、キャラから何から狙って分かりやすい特殊性もあったりするので、基本気楽に楽しく読める作品ですね。

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今日の読書 天使が開けた密室/谷原秋桜子

愛川晶が正体を伏せ別名義として書いていたシリーズ作品の1作目であり谷原秋桜子のデビュー作というものになります。

別名義ではありますが、伏せていた正体を明かすきっかけになるキャラクターが登場人物として重要な位置づけにあったりして、こりゃ両方読んでいる人が勝手にキャラを使うなよとクレームを出すのも仕方が無いですかね、作家読みする私はあまり気付かなそうですし、そもそも知らなかったですが。

話としては、行方不明となった父親を探すためにアルバイトをして金を貯めている女子高生の倉西美波が、高額でしかも夜寝ているだけでもバイト代が入るというバイトを引き受けた事で、その仕事中に密室殺人事件に巻き込まれるというものになります。

元々発表されたのがラノベのミステリー小説レーベルだったという事もあり、本格ミステリではあるものの青春小説とも読めるし、あまり入り組んでいたりマニアックになっていたりしない間口の広いもの、ある程度若い読者向けにとっかかりとなるのを狙っている感じの作品になっています。

それだけに非常に読みやすく、入り組んだ本格ミステリーだとちょっと疲れるけれども、気軽に読める本格ミステリーとかがあれば助かるというときに読むにはぴったりな感じはしますね。

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今日の読書 幕末開陽丸/安部龍太郎

幕末、幕府が壊滅状態になっている中での数少ない希望となっている徳川最強の軍艦開陽丸。

その艦長である沢太郎左衛門を主人公に盟友榎本武揚と共に薩長相手に奮闘するという歴史小説になります。

幕府というか最後の将軍徳川慶喜の弱腰、幕府弱体化から江戸城開場をしても完全に権力を掌握しきろうとする薩長側の野心、国内で争いが長引けば欧米列強がこれ幸いと占領しにくるかもしれないというぎりぎりの状況下で、いろいろな思惑が絡んで舞台は北海道へという流れは歴史小説ですから歴史を踏まえてのものとして分かっている流れですね。

幕末になって幕府が制度疲労を起こしていたのは事実ですが、明治維新は明治維新で善が悪を倒したという分かりやすい構図では全くなく、幕府側もしっかりと日本の行く末をある意味当時の尊王攘夷派という脊髄反射を起こしていた人よりも考えていたという視点が強めですね。

まぁ明治維新に限らず革命は革命で権力者が入れ替わり、それまでとは別の概念で物事を薦めるようになるというだけであって、そこに善悪の価値観を詰め込もうとすると概ね無理が来るというのは当たり前の事ではあるんですよね。

薩長側が理不尽この上ない存在として描かれてもいるので、明治維新は正義だ!みたいな価値観でガチガチの人は読まない方が良いかもしれないですね、私はそうではないので楽しめましたが、船好きとか海軍好きとかは私よりも楽しんで読めるかもしれないです。

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今日の読書 風の如く水の如く/安部龍太郎


戦国時代を舞台にした歴史小説の題材として人気のある題材の1つである関ヶ原の合戦を取り上げた歴史小説になりますが、ストレートに関ヶ原の合戦を描くのではなく、合戦後の論功行賞のため本多正純が徳川家康に命じられ、黒田如水の謀反疑惑を調べるというものになります。

黒田長政や後藤又兵衛、竹中重門などと面会し調査する本多正純と自らに降りかかった疑惑を晴らそうとする面々だが、疑われてしかるべき証拠も完全とはいかなくても残っていたりと、合戦は実際に体を張ったものばかりではなく、面と向かった話し合いという場でも起きているという体裁ですね。

基本、関ヶ原の合戦は徳川家康の東軍と石田三成の西軍との戦いというのが通常の解釈ですが、実は石田三成を駒として黒田如水が暗躍して漁夫の利を狙う陰謀があったという解釈の元、話は進んで言います。

それぞれの思惑が思惑通りに進んだものと、進まなかったものの差はどこにあったのかというまでが物語ですが、ちょっとした歴史ミステリーを読んでいる気分にさせられて楽しめる物語となっています。

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