今日の読書 アンと幸福/坂木司
デパ地下の和菓子屋にアルバイトとして働きはじめたアンが主役の日常の謎系のミステリー小説、和菓子のアンシリーズの4作目になります。
連作短編として徐々に人間関係であるとか成長など変化が加わってくるのもシリーズとしての特徴のひとつになっていますが、そういう意味では今作はかなり変化をつけてきていますし、アルバイトとして働き始めた頃の食べる事は好きだけれども和菓子に関する知識が無くて右往左往してしまうというような話はなくなっていて、色々なやりとりの中での違和感から関わってくる日常の謎というものになっています。
基本的に客層の良い和菓子屋という事で、殺伐とした日常ではなく悪気のない無自覚というのが1つの鍵になっていますかね。善意から始まっているからといって全てが善に収まるとは限らないというような。
連作短編として徐々に人間関係であるとか成長など変化が加わってくるのもシリーズとしての特徴のひとつになっていますが、そういう意味では今作はかなり変化をつけてきていますし、アルバイトとして働き始めた頃の食べる事は好きだけれども和菓子に関する知識が無くて右往左往してしまうというような話はなくなっていて、色々なやりとりの中での違和感から関わってくる日常の謎というものになっています。
基本的に客層の良い和菓子屋という事で、殺伐とした日常ではなく悪気のない無自覚というのが1つの鍵になっていますかね。善意から始まっているからといって全てが善に収まるとは限らないというような。
今日の読書 吸血鬼の原罪/知念実希人
東久留米になる天医会総合病院の統括診断部の博覧強記の天才女医天久鷹央を探偵役、助手役として外科医だったが思う事あって内科を勉強しようとしてやって来て天久鷹央の部下となった小鳥遊優のコンビから研修医の鴻ノ池舞もがっつり絡むようになってトリオとなったシリーズの長編になります。
今回の事件はタイトルにあるように吸血鬼に襲われたように首筋に穴が開いている死体が連続で発見される連続殺人事件、怪物を目撃した証言もあり吸血鬼による犯罪なのではないかと思わせるところが事件に関わる発端となります。
知念実希人の作品は基本的に医療に関わる知識が無いと謎解きが分からないものになっているので、自分で謎を解き明かしたいという気持ちで読む人には向かない、もしくはそれができる人が限られるわけですが、そこら辺の知識を必要としない所に関しては読んでいて納得しやすい作りになっているので親切設計であり、楽しめるバランスだよなと、このシリーズはメインキャラのやりとりを楽しむものですけれどもね。
今回の事件はタイトルにあるように吸血鬼に襲われたように首筋に穴が開いている死体が連続で発見される連続殺人事件、怪物を目撃した証言もあり吸血鬼による犯罪なのではないかと思わせるところが事件に関わる発端となります。
知念実希人の作品は基本的に医療に関わる知識が無いと謎解きが分からないものになっているので、自分で謎を解き明かしたいという気持ちで読む人には向かない、もしくはそれができる人が限られるわけですが、そこら辺の知識を必要としない所に関しては読んでいて納得しやすい作りになっているので親切設計であり、楽しめるバランスだよなと、このシリーズはメインキャラのやりとりを楽しむものですけれどもね。
今日の読書 祈りのカルテ 再会のセラピー/知念実希人
人の心を読むことに長けた研修医諏訪野が、どの科に入局しようかと考えながら研修中に起きた患者とのトラブルを解決していく、日常の謎的なミステリの連作短編集であった『祈りのカルテ』の続編となります。
前作はラストで入局先を決断していたので、続編はそこから始まるのかと思ったらば、天久鷹央のシリーズのレギュラーである小鳥遊と諏訪野が友人という事で、小鳥遊が連れて来ていた研修医の鴻ノ池と3人で学会の打ち上げに飲みに行き、そこで諏訪野が研修医時代の話をするという構成になっています。
今回は救急部、美容整形、ホスピスでの話となり他の作品とも繋がりがあるなと感じさせるものもあったりしますね。研修医という事にして色々と回ることにして、病院にはこういう専門的なものがありますよと知らない人には紹介する意味合いもあるのかなぁと思ったり。
個人的には救急は1度だけ救急車で運ばれたことがあるので一応経験していると言って良いか、美容整形はした事は無いですが形成外科ならかかったことがあるとも言えるか、ホスピスは…まだお世話になっていませんねぇ。
前作はラストで入局先を決断していたので、続編はそこから始まるのかと思ったらば、天久鷹央のシリーズのレギュラーである小鳥遊と諏訪野が友人という事で、小鳥遊が連れて来ていた研修医の鴻ノ池と3人で学会の打ち上げに飲みに行き、そこで諏訪野が研修医時代の話をするという構成になっています。
今回は救急部、美容整形、ホスピスでの話となり他の作品とも繋がりがあるなと感じさせるものもあったりしますね。研修医という事にして色々と回ることにして、病院にはこういう専門的なものがありますよと知らない人には紹介する意味合いもあるのかなぁと思ったり。
個人的には救急は1度だけ救急車で運ばれたことがあるので一応経験していると言って良いか、美容整形はした事は無いですが形成外科ならかかったことがあるとも言えるか、ホスピスは…まだお世話になっていませんねぇ。
今日の読書 祈りのカルテ/知念実希人
人の心を読むことに長けた研修医諏訪野が、どの科に入局しようかと考えながら研修中に起きた患者とのトラブルを解決していく、日常の謎的なミステリの連作短編集になります。
患者の内面に気づくことができるという性格、得意分野が必ずしも医者として向いているかというと、そうとは限らない等々医者だからこそ分かるものを交えながらというのが楽しめる要素となっているところが業界としての日常の謎としての魅力としてしっかりと発揮されているなぁと。
研修医として精神科、外科、皮膚科、小児科、循環器内科と回っていき医者にかかることが少ない人には目新しさも感じるのかなと思いながら、精神科はまだお世話になったことないなと改めて思ったり。
患者の内面に気づくことができるという性格、得意分野が必ずしも医者として向いているかというと、そうとは限らない等々医者だからこそ分かるものを交えながらというのが楽しめる要素となっているところが業界としての日常の謎としての魅力としてしっかりと発揮されているなぁと。
研修医として精神科、外科、皮膚科、小児科、循環器内科と回っていき医者にかかることが少ない人には目新しさも感じるのかなと思いながら、精神科はまだお世話になったことないなと改めて思ったり。
今日の読書 あなたが誰かを殺した/東野圭吾
タイトルを見ただけで、『どちらかが彼女を殺した』『私が彼を殺した』という犯人当てという作中では犯人を明確に書かない作品を思い出し、その手の話を書くことに興味を失ったはずだけれども、果たしてどうなのかというものですね。
上記した2作品同様に加賀恭一郎のシリーズ、上記2作品を含む初期のシリーズ、警察官になった初期の頃のものは優秀な刑事というやや記号的に便利な存在だったものが、シリーズが進むにつれてキャラクターとしてどんどん肉付けされていき、それを踏まえてこの作品ではどう描かれるのかというのは楽しみの1つとなります。
別荘地で起きた連続殺人事件、犯人は早々に自供したものの犯行手口などについては一切語らず、そこで別荘地で集まっていた関係者達が集まり真相を知るための検証会をするという話になります。
上記2作品のことが念頭にあったので、読書中の集中力はいつもより高めだったという事はありました。
上記した2作品同様に加賀恭一郎のシリーズ、上記2作品を含む初期のシリーズ、警察官になった初期の頃のものは優秀な刑事というやや記号的に便利な存在だったものが、シリーズが進むにつれてキャラクターとしてどんどん肉付けされていき、それを踏まえてこの作品ではどう描かれるのかというのは楽しみの1つとなります。
別荘地で起きた連続殺人事件、犯人は早々に自供したものの犯行手口などについては一切語らず、そこで別荘地で集まっていた関係者達が集まり真相を知るための検証会をするという話になります。
上記2作品のことが念頭にあったので、読書中の集中力はいつもより高めだったという事はありました。