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今日の読書 逆説の日本史13近代展開編/井沢元彦

逆説の日本史シリーズはなんだかんだと読み続けているシリーズですが、13巻は戦国時代終焉から江戸時代初期について鎖国と文化面にスポットを当てられたもになります。

逆説シリーズは、基本的には日本の歴史学者の、宗教関係のスルー、史料至上主義による史料の空白及び史料が残された意味のスルー、日本史を通史として見るのではなく、専門分野によって歴史を細切れにしてしまった事によっての弊害についてツッコミを入れる事により、通説がどこまで正しいとみなし、通説とされているものの、どこがおかいいのかを指摘する事を目的にしているものになります。

読み始めの頃は、そういう視点を私自身が持っていなかったために、非常にインパクトも強く、現在の日本の中で陥りがちな過ちについても、理解を助ける形になっていましたが、ここまで続くとインパクトや驚きという事は無くなってきますね。

それだけ、強調すべきという所を何度も何度も繰り返されていますし、過去の歴史を現在の状況と照らし合わせ、現在行われている事の破綻した論理というものを私が理解してきているというからかもしれないですけどもね。

特に、非武装中立であるとか、日本の常識と世界の非常識、中韓の日本に対する破綻した論理による無理難題と、それをありがたがる知識層の無教養ぶりなんていうのは、すっかりと頭に入っています(笑)

今回の扱うネタは鎖国と文化という事ですが、まずは鎖国。

鎖国が実現可能だった島国という日本の好条件と、鎖国によるメリット・デメリット、そして開国段階までの平和ボケというあたりは、非常に現代と被りますね。

有事を想定していたものから、平和な時代が長く続いた事によって、それが当たり前になってしまい、国防という概念がすっかりなくなり、武士が全く役に立たなかったであるとか、国内の有事が起こらないようにしっかりとしたシステムを作り上げ、トップがバカでも回るように整備されていたため、平時はどうとでもなったが、黒船とう有事にはどうしようもなくなったというのは、今現在有事に直面している日本にとっては歴史が繰り返されていると思わずにはいられませんね。

文化面のネタで面白いなというのは、能が当時のカラオケと同じようなものであったという所でしょうか。

能のセリフを庶民がちょくちょく日常会話に使っていたというのも、マンガのセリフをちょくちょく引用するのと似ていて、歴史は繰り返されているなと(笑)

ただ、私はどうしても徳川綱吉が名君だったという説はなかなか受け入れられないなぁと。


第1章 鎖国とキリシタン禁制編
第2章 大名改易と浪人対策編
第3章 茶の湯の変質編
第4章 演劇の変質編
第5章 儒学の日本的変容編
第6章 古兵と遅れてきた青年たち編
逆説の日本史13 近世展開編  江戸時代鎖国の謎 (小学館文庫)逆説の日本史13 近世展開編 江戸時代鎖国の謎 (小学館文庫)
(2010/09/07)
井沢 元彦

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テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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