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今日の読書 長い家の殺人/歌野晶午

歌野晶午作品は、私はタイトルに惹かれて読んだ『女王様と私』のが最初であり、この作家さんは私が読んで楽しめる作家さんだという事で、そこから過去作へとさかのぼったりしながら読んでいたのですが、さかのぼりながらも、デビュー作である本作は今まで手つかずだったりしました。

情報としてシリーズものというのを知っていたので、それほど長く続いたわけではないにしろ読むのならば全部に手を付ける事になるだろうしという事で、なんとなく後回しという感じですね。

歌野晶午はいわゆる新本格ムーブメントの第1世代にカテゴライズされる作家さんであり、古典的で論理的な作品を書いているわけですが、私が読み始めたものからは、古典的な味わいよりも、とにかく仕掛けだらけでトリッキーで、読みながらいろいろな所に引っかかりを感じながら、その引っかかりがどこに繋がるのか気を許せないというか、どこに向かっていくのかすら分からないような作品も多いのですが、デビュー作である本作は、そう言った類のものではないですね。

新本格初期の傾向である、古典的な事件と論理的な解決と、若者が事件に関わっているというので、結構ベタな感じもします(悪いという意味ではなく)

舞台は、1980年代後半、バブル華やかし頃へ右肩上がりの時代。

大学生のバンドが練習のために合宿に出かけた先で殺人事件に巻き込まれる。

バブル華やかし頃であり、空前のバンドブームであるとか、いろいろと時代を感じさせる時期のものだなぁと思えますね。

多くのヒントが散りばめられているので、事件の不可解さが何によるものであるかまでは読んでいて簡単に分かるのですが、それについて誰が、何故、どうやってという所までは私には推理はできませんでした。

この、読んでいれば苦労せずに分かるというところと、でもその先については自分では説明がつかない。

でも、解決を読めばそういう事かと納得できる。

ここら辺のバランスが良さに巡り合う事が、このジャンルを読む醍醐味の1つであると思うのですが、歌野晶午という作家はデビュー作でそのバランスを持ち得ていたんだなと確認する事ができました。
新装版 長い家の殺人 (講談社文庫)新装版 長い家の殺人 (講談社文庫)
(2008/04/15)
歌野 晶午

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テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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