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今日の読書 真夜中の探偵/有栖川有栖

『闇の喇叭』のから始まった、戦争の結果、北海道が社会主義国家となり分断され、国家による統制が厳しく、その延長上に探偵業が犯罪という架空の日本を舞台とした探偵小説の第2弾ですが、シリーズとしては『闇の喇叭』が前振りという形で、今回からが本番という形のものになります。

探偵業が非合法であり、警察にはしっかりと目をつけられ、悪徳探偵のマイナス面だけがプロバガンダとして流布されていたがゆえに、一般人は法律の歪みには気付かずに、全体的に閉塞感は感じているが、特にだから何があるというものではないという感じですね。

架空の日本を舞台に、極論化されているものの、国家権力による民衆統制であるとか、民衆統制をするためには愚民化させようとするものであるとか、現在の日本に当てはまる部分はいくらでも思いあたりますね。

本格ミステリにこだわっている有栖川有栖ですから、国家権力による統制の象徴として探偵の禁止を使っていますが、権力者による統制とは国民に権力への疑問を抱かせない事、疑問を許さない事という事では、今の政府の態度を見ているといくらでも感じられますね。

都合の悪い事は隠蔽する、疑問を持ちかけられても、答えようともせずに逃げるか逆切れするか、そういう醜態をさらさないで済むためには、権力側に都合の悪い疑問は叩き潰すという事で、それを可能にした社会が、このシリーズの大きな特徴ですね。

まだ、現在の日本は閉塞感にあふれてはいますが、そこまで統制されてはいない。

しかし、法改正を見ると、一般的な日本人が望むような法案であるとか、予算は後回しにして、一般的な日本人が望まないような法案を通してみたり、言論の自由を形骸化するような動きばかりが速かったり、また、非論理的なレッテルで正論を叩きつぶそうとするような世論誘導がみられたりとか、いろいろと危惧せざるを得ないというか。

架空の日本で、探偵業が犯罪という舞台装置を作り、そういった社会ネタに力点をおくだけではなく、きちんと不可解な犯罪を仕掛けの殺人事件はやっています。

これから、どのようにシリーズを展開させるのかという一歩目という感じですかね。
真夜中の探偵 (特別書き下ろし)真夜中の探偵 (特別書き下ろし)
(2011/09/15)
有栖川 有栖

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