地下室で手記 2011年11月28日

今日の読書　東尋坊マジック／二階堂黎人

二階堂黎人のシリーズ探偵、イケメンでやんちゃで数え切れないほどのサークル活動をしマニアックな知識を山ほど持っている水乃サトルのシリーズ。

マジックとつくので、旅行会社の社員になってからのお話になります。

東尋坊を含んだツアーの下見途中で銃殺事件の現場を目撃という、またもや事件に巻き込まれたと同時に、同時期に起きた２０年以上もの間で日本海側で何度も起きている猟奇殺人犯と思われる殺人事件と２つの事件に巻き込まれる事になったサトル達というお話。

長年解決が出来なかった猟奇殺人事件と、犯人と思われる容疑者は出てくるもののアリバイが壁となって立ちはだかる２つの事件、タイプの違う殺人事件をどのように収束させるのかというのが、メインになりますね。

水乃サトルシリーズは、先行されていた怪奇性のあるガチガチの本格ミステリである二階堂蘭子のシリーズと比べて、読者層を広くとれるような狙いで書かれているはずのシリーズですけども、シリーズが進むにつれて、怪奇性が薄いという意味では間口は広いですけども、ネタ部分が薄れて本格の方に力点が置かれてきているんじゃないかなぁと思ったり。

私は楽しんで読みますけども、間口の広さという意味ではどうなんだろう？と思うので、それ以上に間口を広く、ハードル低く誰にでも楽しめるハードボイルド小説渋柿しんちゃんをそろそろ出して欲しいかなと。

小ネタで書かれた時期を楽しむのが好きなんですけども、すっかり書かれなくなってしまっていますからねぇ。