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今日の読書 働かないアリに意義がある/長谷川英祐

副題が『社会性昆虫の最新知見に学ぶ、集団と個の快適な関係』となっているように、生物学の研究を一般向けに分かりやすく記した一冊になります。

昆虫という決して知性が高いわけではないものであっても、その生活習慣の中に社会性があるという事で、それがどのような形で機能し、どのような特徴があるかという事を観察すると同時に、その生態と人間の社会生活と照らし合わせてみてどのような違いがあり、またどのような共通性があるのかという、なかなか興味深いものになっていますね。

働きアリという言葉や、イソップ童話のアリとキリギリスからアリは働きものというようなイメージがあるが、それは働いているアリが地上に出てきているからそう見えるだけで、実は働かないまま一生を終えるアリがいたり、群れとして生き残るために個体差が出るように繁殖しているとしか思えない事が起き、その個体差は必ずしも優秀な集まりを目指しているのではなく、一見すると不出来なものであっても、全体から見ると有益になっていたりと、自然科学でありながら、社会科学のような観点があったりして自然科学に対してハードルを高く感じられてしまう人でも安心して理解しやすくなっています。

この研究から社会科学にフィードバックできるなぁというのは、一見不合理に見える事であっても、長期視点でみると必要とされているという事であったり、実際の社会と同じようにフリーライダーというただ乗りをするどうしようもない存在がいたりとか、ある意味本能で動いているだけに、かえって複雑な人間社会の問題点と照らし合わせやすかったりしますね。

働かないアリに大きく分けて2通りあって、働かないのではなく働き場所が無いけど、いざ働く場面が来たらば大いに貢献する、いわゆる待機組と、上に上げたような寄生虫タイプの害悪な存在がいるというあたり、どうにも実社会で混同して使われているものだったりするので、今一度日本の社会もきちんと見分けて考え、合理化のための合理化によって、むしろ長期的に危機へと向かっている事への見直しや、保護すべき働かないアリを淘汰しようとするのにもかかわらず、本来淘汰すべきフリーライダー(例えば、日本国民の権利のはずの生活保護を貪り日本国民への保護を横取りする外国籍の人間とか)の放置の問題などを考えるというのも一興ではないかと。

というわけで、私はフリーライダーとしてではなく、待機する働かないアリとして社会貢献しようと心に誓ったりしました。

序 章  ヒトの社会、ムシの社会
第1章  7割のアリは休んでいる
第2章  働かないアリはなぜ存在するのか?
第3章  なんで他人のために働くの?
第4章  自分がよければ
第5章  「群れ」か「個」か、それが問題だ
終 章  その進化はなんのため?
おわりに 変わる世界、終わらない世界
働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)
(2010/12/21)
長谷川 英祐

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テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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