FC2ブログ

今日の読書 七十歳死亡法案、可決/垣谷美雨

少子高齢化による社会保障費が国家財政を圧迫し、そのためにとられた法案、七十歳死亡法を強制採決。

あと2年後に法案の施行を迎え、介護疲れを迎えた主婦はあと2年の我慢と喜びを見せる。

家庭内は、家庭内の事は丸投げの旦那、優秀な大学を出て一流企業に入った物の退職を期に引きこもり状態に陥った息子、介護に巻き込まれるのを嫌い実家を出た娘。」

家庭内に介護を丸投げしてしまう状況と、利己主義的な家庭内の問題が、七十歳死亡法案をきっかけに動きだす事を主体に、この法案の狙いとしての世代間格差、社会的コミュニティの崩壊から家庭内コミュニティの破壊といった問題もろもろを浮き彫りにして、果たして社会は変貌するのかどうか?という物語になりますね。

私は少子高齢化問題で少子化の問題と高齢者増大の問題、両面を解決しないといけないという考え方の中で、多過ぎる高齢者を減らすという考え方はもっと真剣に考えた方がいいという立場をとっています。

年齢で強制的に死ぬようにするという、暴論を正しいとは思いませんが、無理矢理に生かす医療制度というものも限界が来ると思っているので、安楽死の導入は積極的に考えて行くべきなのではないかと思っています。

私個人が、一生寝たきりの生活をするくらいならば楽に死にたいという考えを持っていることにも起因しますし、無理に長生きしないで、楽に確実に死にたいという思いを常に持っていたりするわけであって、そういう意味ではある種羨ましい制度だなぁと思っていたりするんですが、確実に死ぬ事によっての老後の不安の解消という視点は、もっと意識していっていいのかなと読んでいて思いましたね。

そして、いろんな立場の視点を絡めていきながらも、これって世代間格差解消のための、単純な二項対立論的な解決へと向かうのかなぁと、ちょっとそれはそれで今の日本に当てはめると、単純に家庭内を顧みない男が悪いとか、社会が悪いとか、政治家が悪いとかになっていきそうで何だかなぁと思いかけたんですが、落とし所がむしろ単純な二項対立論から遠い所にもってきたので、上手く落とし所を持ってきたなと思えましたね。

現実の日本でこれと同じ事をして、同じ結末に導けるかと言うと絶対に無理だと断言できるくらい、いろいろとさもしい人々がいるのわけですが、同時に何とか今の日本を覆う閉塞感を取り除けないものかと思わずにはいられなくなる一冊でしたね。
七十歳死亡法案、可決七十歳死亡法案、可決
(2012/01/27)
垣谷 美雨

商品詳細を見る

テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

おまけ

カレンダー
12 | 2013/01 | 02
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
最新トラックバック
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
プロフィール

茶留蔵

Author:茶留蔵
心身ともに不健康で知性が大いに不自由な社会不適合者

タグ
おまけ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カウンター
現在の閲覧者数:
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
義援金募集
FC2「東北地方太平洋沖地震」義援金募集につきまして
検索フォーム
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

RSSリンクの表示
ニューリリース
メタル
QRコード
QR
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる