今日の読書 史上最強の大臣/室積光
日本には、表に出ている内閣とは別に影の内閣、一軍の内閣が京都に控えていて、日本が本当のピンチになった時に表にやってきて、本来の内閣ではどうにもならなくなった事態を解決できるように控えている。
北朝鮮のミサイル問題で日本が危ないとなったという事で、あの手この手の奇手も交えて、現実の政治家ではしがらみや、自分の利害関係の駆け引き、能力の問題などで出来なかった解決を見せて、さすが真の内閣だ!という前作、『史上最強の内閣』の続編になります。
前作で、影の内閣が影ではなくなってしまった物の、問題を解決したらば即座に政治から手を引いたという事で、常にその後に戻った政治家たちが二軍扱いで比較される社会。
今度は、外敵という国政の問題ではなく地方の教育改革を行うと言う事になります。
前作から引き続き、元ネタというか、モデルとなる政治家が分かりやすく提示されていて、改革を行う場が大阪。
実際の大阪で改革を声高に叫んでいる政治家が本当に成果をあげているかどうか、ただ風呂敷を広げただけで、実務としてはどう?という疑問が付いて回るかどうかは、横においてい置いて、政治がらみのネタを扱う時に、大阪で改革に手をつけるという時に重宝する政治家だなぁと思いますね。
と言う事で、大阪の教育崩壊という出発点から教育の立て直し、教育現場とはどうあるべきかという所から掘り下げて影の内閣が手を貸すというもの。
それに対し、二軍扱いの現政権や、教育現場に道徳という言葉が入るだけで、脊髄反射で軍国主義のレッテルを貼り、批判のための批判を繰り返して世論誘導をしようとするメディアなどが入り乱れるという形のお話ですね。
この人の書く物は、結構極端な設定を使った物が多いのですが、とにかく善悪価値固定という立場で二項対立構造による極論というものを、本当に嫌っているなぁと。
上から目線のきれい事、そして、きれい事の裏に透けて見える自分が絶対に正しいという独善性。
そういったものを、批判的にしながら、なぜそういう独善性が創られてしまうのかを、世代や社会情勢などを絡めて、単純に悪のレッテルを貼るのではない形で提示するあたり、上手くエンターテインメントとしてまとめているなぁと。
教育問題やらなにやらで、物語中に提示されている物も、現実性の乏しいものから、これは上手く持って行けば採用できるんじゃないかと思えるものまで、幅広く入っていて、それぞれの政治信条であるとか、思う所のある人もいるでしょうが、結局行きつく所は、自分こそが絶対に正しいという事の押し付け合いが、いかに無意味で害悪であるかという事ですかね、本当に日本の近隣諸国はそれを平気でやってきて、その理不尽さを、何故か日本人が日本人だけが理不尽に耐えるべきと言ってみたりもしますからねぇと。
いろいろとツッコミどころもありますが、エンターテインメントという形だからこそ、今の日本の問題の一端を分かりやすくネタにしているなと、楽しめる作品ですね。
そして、何だかんだと室積光という作家はバスケネタが入ってくる頻度が高いなと。
北朝鮮のミサイル問題で日本が危ないとなったという事で、あの手この手の奇手も交えて、現実の政治家ではしがらみや、自分の利害関係の駆け引き、能力の問題などで出来なかった解決を見せて、さすが真の内閣だ!という前作、『史上最強の内閣』の続編になります。
前作で、影の内閣が影ではなくなってしまった物の、問題を解決したらば即座に政治から手を引いたという事で、常にその後に戻った政治家たちが二軍扱いで比較される社会。
今度は、外敵という国政の問題ではなく地方の教育改革を行うと言う事になります。
前作から引き続き、元ネタというか、モデルとなる政治家が分かりやすく提示されていて、改革を行う場が大阪。
実際の大阪で改革を声高に叫んでいる政治家が本当に成果をあげているかどうか、ただ風呂敷を広げただけで、実務としてはどう?という疑問が付いて回るかどうかは、横においてい置いて、政治がらみのネタを扱う時に、大阪で改革に手をつけるという時に重宝する政治家だなぁと思いますね。
と言う事で、大阪の教育崩壊という出発点から教育の立て直し、教育現場とはどうあるべきかという所から掘り下げて影の内閣が手を貸すというもの。
それに対し、二軍扱いの現政権や、教育現場に道徳という言葉が入るだけで、脊髄反射で軍国主義のレッテルを貼り、批判のための批判を繰り返して世論誘導をしようとするメディアなどが入り乱れるという形のお話ですね。
この人の書く物は、結構極端な設定を使った物が多いのですが、とにかく善悪価値固定という立場で二項対立構造による極論というものを、本当に嫌っているなぁと。
上から目線のきれい事、そして、きれい事の裏に透けて見える自分が絶対に正しいという独善性。
そういったものを、批判的にしながら、なぜそういう独善性が創られてしまうのかを、世代や社会情勢などを絡めて、単純に悪のレッテルを貼るのではない形で提示するあたり、上手くエンターテインメントとしてまとめているなぁと。
教育問題やらなにやらで、物語中に提示されている物も、現実性の乏しいものから、これは上手く持って行けば採用できるんじゃないかと思えるものまで、幅広く入っていて、それぞれの政治信条であるとか、思う所のある人もいるでしょうが、結局行きつく所は、自分こそが絶対に正しいという事の押し付け合いが、いかに無意味で害悪であるかという事ですかね、本当に日本の近隣諸国はそれを平気でやってきて、その理不尽さを、何故か日本人が日本人だけが理不尽に耐えるべきと言ってみたりもしますからねぇと。
いろいろとツッコミどころもありますが、エンターテインメントという形だからこそ、今の日本の問題の一端を分かりやすくネタにしているなと、楽しめる作品ですね。
そして、何だかんだと室積光という作家はバスケネタが入ってくる頻度が高いなと。
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