今日の読書 菩提樹荘の殺人／有栖川有栖

有栖川有栖の、臨床犯罪学者火村を主人公にした、作家アリスシリーズになります。

４本の短編に共通するのが若さという事で、このシリーズでは珍しく火村が学生時代に解いた謎、学生時代の探偵エピソードが入っています。

あとがきにも書いているように、このシリーズはサザエさん型の登場人物が歳をとらないで、時代の変化はそのまま取り入れる方式なので、学生時代のエピソードの中に、その時の時代感を入れる事ができずにやらなければいけないという感じになっているので、逆に神経使っているなぁと思えたりもしますね。

年齢が変化しないシリーズなのに、テーマが若さという事で、実際に若者絡みの犯罪が出てくるのは当たり前として、アンチエインジングでひと儲けしている人物が出てくるのは、狙っているのかなと思ったり。

このシリーズは、短編主体で大掛かりなものはどんどんやらなくなっていますが、安定感という意味では上がっている感じはしますね。

---

菩提樹荘の殺人 (2013/08/26) 有栖川 有栖 商品詳細を見る