今日の読書 ガンコロリン/海道尊
医療関係問題啓蒙活動となるような小説群を発表し続けている海堂尊の短編集になります。
『健康増進モデル事業』
『緑剥樹の下で』
『ガンコロリン』
『被災地の空へ』
『ランクA病院の愉悦』
5作品ありますが、『健康増進モデル事業』は厚生省が健康優良児にすると決めたサンプルを徹底的に治療行為を使わないで国家権力を使って健康にするという話、『ガンコロリン』は癌の予防治療薬が開発されたという話、『ランクA病院の愉悦』はTPPを受け入れた事により、アメリカの強欲な保険会社によって日本の医療体制が完全に崩壊させられ、その影響でランク分けされた病院が制度化したという話。
この3つはブラックなネタ系の話で、どことなく星新一のショートショート的なテイストのあるものになっています。
『緑剥樹の下で』はアフリカの架空の国での医療問題、『被災地の空へ』は大震災時の救急医療を扱った話と、完全シリアス系のもの。
ネタ系とシリアス系を順番に入れているのは確実に狙いではあるのでしょうが、どういう系統の話にしようとも、海堂尊の書くものだよなぁと思えますね。
医療関係ネタは、医療現場の問題以上に医療を扱う政治的な問題の方に力点がいっている感じがしますが、それだけ現場の意識との乖離が起きているのが現状という事なんでしょうね、その分執筆に関してはネタに困らないんでしょうが、正直医療にお世話になっている身としては、貧乏人は死ねというスタンスに日本がならない事を祈るしかないんですよねぇ。
『健康増進モデル事業』
『緑剥樹の下で』
『ガンコロリン』
『被災地の空へ』
『ランクA病院の愉悦』
5作品ありますが、『健康増進モデル事業』は厚生省が健康優良児にすると決めたサンプルを徹底的に治療行為を使わないで国家権力を使って健康にするという話、『ガンコロリン』は癌の予防治療薬が開発されたという話、『ランクA病院の愉悦』はTPPを受け入れた事により、アメリカの強欲な保険会社によって日本の医療体制が完全に崩壊させられ、その影響でランク分けされた病院が制度化したという話。
この3つはブラックなネタ系の話で、どことなく星新一のショートショート的なテイストのあるものになっています。
『緑剥樹の下で』はアフリカの架空の国での医療問題、『被災地の空へ』は大震災時の救急医療を扱った話と、完全シリアス系のもの。
ネタ系とシリアス系を順番に入れているのは確実に狙いではあるのでしょうが、どういう系統の話にしようとも、海堂尊の書くものだよなぁと思えますね。
医療関係ネタは、医療現場の問題以上に医療を扱う政治的な問題の方に力点がいっている感じがしますが、それだけ現場の意識との乖離が起きているのが現状という事なんでしょうね、その分執筆に関してはネタに困らないんでしょうが、正直医療にお世話になっている身としては、貧乏人は死ねというスタンスに日本がならない事を祈るしかないんですよねぇ。
![]() | ガンコロリン (2013/10/22) 海堂 尊 商品詳細を見る |