今日の読書 レオン氏郷/安部龍太郎
信長が惚れこみ、秀吉が畏れた武将・蒲生氏郷の知られざる生涯を描く、という歴史小説になります。
幼い頃から信長に心酔し、その影響もあり、視点は世界を向いていて信長の天下布武の目的まで理解していたが故に、信長の義理の息子にまでなった蒲生氏郷。
しかし、信長の目的のためならば手段を選ばずという姿勢に、目的が分かっているからこそ反対はできないが、手段の部分で迷いが生じた事からキリシタンとなっていきという事など氏郷を主人公に、信長の隆盛と本能寺の変による断絶。
その後、信長の意志を継ぐものと見込んだ秀吉が、信長とは手段も目的も似て非なるものでしかなかったゆえ、それに気付いた氏郷が秀吉に翻弄される事になるという、織田家の武将の中でもちょっと特異な存在でもある氏郷を通す事によって、戦国の1つの見方にもつながるという形のものですね。
蒲生氏郷はキリシタンであったり、利休七哲と称される茶人であったりと、信長の義理の息子という信長存命中と没後で立場が大きく変わってしまうというのと、小説の題材にするには面白い運命をたどっている人なので、面白く読む事が出来ましたね。
特にキリシタンという事に力点をおいて、戦国時代の日本国内の戦や政治的駆け引きだけではなく、イスパニアとの関係、商業や流通の重要性などに力点をおいているというのも、ここまで力点を置く作品が少ない分、合戦そのものよりも、その前段階の重要性に力点を置きたいんだなと思えたりもしましたね。
ただ、戦国武将として人気のある豊臣秀吉と伊達政宗のファンの人は、蒲生氏郷視点ですと、完全に敵以外の何物でもないので、酷く書かれていて気分を悪くするかもしれないですかね、よっぽど神格化している人ならば、避けた方がいいかもしれないなと(笑)
幼い頃から信長に心酔し、その影響もあり、視点は世界を向いていて信長の天下布武の目的まで理解していたが故に、信長の義理の息子にまでなった蒲生氏郷。
しかし、信長の目的のためならば手段を選ばずという姿勢に、目的が分かっているからこそ反対はできないが、手段の部分で迷いが生じた事からキリシタンとなっていきという事など氏郷を主人公に、信長の隆盛と本能寺の変による断絶。
その後、信長の意志を継ぐものと見込んだ秀吉が、信長とは手段も目的も似て非なるものでしかなかったゆえ、それに気付いた氏郷が秀吉に翻弄される事になるという、織田家の武将の中でもちょっと特異な存在でもある氏郷を通す事によって、戦国の1つの見方にもつながるという形のものですね。
蒲生氏郷はキリシタンであったり、利休七哲と称される茶人であったりと、信長の義理の息子という信長存命中と没後で立場が大きく変わってしまうというのと、小説の題材にするには面白い運命をたどっている人なので、面白く読む事が出来ましたね。
特にキリシタンという事に力点をおいて、戦国時代の日本国内の戦や政治的駆け引きだけではなく、イスパニアとの関係、商業や流通の重要性などに力点をおいているというのも、ここまで力点を置く作品が少ない分、合戦そのものよりも、その前段階の重要性に力点を置きたいんだなと思えたりもしましたね。
ただ、戦国武将として人気のある豊臣秀吉と伊達政宗のファンの人は、蒲生氏郷視点ですと、完全に敵以外の何物でもないので、酷く書かれていて気分を悪くするかもしれないですかね、よっぽど神格化している人ならば、避けた方がいいかもしれないなと(笑)
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