今日の読書 書楼弔堂破曉/京極夏彦
京極夏彦の新シリーズ、舞台は明治二十年代、古今東西の書物が集まる墓場という表現をする弔堂という事になります。
京極夏彦のシリーズもの、憑物落としの京極堂を中心とした百鬼夜行シリーズが第二次世界大戦後の日本を舞台にしていて、御行の又一を中心とした巷説百物語シリーズが江戸時代末期を舞台にしていて、この2つのシリーズが世界感としてはしっかりと繋がっているという設定ではあるものの、時代に隔たりがあるために、繋がりを感じる事はあまりないのですが、今度のシリーズはその間をつなぐ時間、明治を舞台にしていますし、それぞれのシリーズの繋がりがちょいちょい差し込まれていますので、繋がりを楽しむ事もできるものですね。
連作短編集で、基本的には悩んでいる人の話を聞いて最終的にその人に向けて本を薦めるという形で収めるという物で、お約束感を他のシリーズ以上にきっちろと守ってやっているなぁと、憑物落としにしろ、仕掛けにしろある意味ではお約束、推理小説が最後に探偵が謎解きをするというものにつなげるお約束と同じではあるのですが、それ以上に本作は流れから何から狙ってお約束感を強くしていますね。
また、他のシリーズも実在の人物が登場したりはするものの、時代小説という装置を使っているのは、それぞれ混沌とした時代であるとか舞台装置を現代では無い方がやりやすいという狙いを感じるものだったのが、本作は明治の文豪や幕末関係者が登場し作中人物と大いに絡んでいるあたり、毛色の違いというものを感じますね。
それこそ、勝海舟であるとか、物語の最後に誰だと分かる形で提示されるものがあったりするので、名前を上げきれなかったりはしますが、まだ名前が伏せられているこの人の本来の名前は誰だろう?と考えるような趣向もあったりしますね、1人だけは露骨にわかりましたが、たまたま知っているジャンルの人だったというだけですので、だからどうしたというものですが。
とりあえず、弟子筋が出てきて何度も名前が出てくる尾崎紅葉は読んでいた方が良いのかなぁと思い始めたりしましたね。
新シリーズとして、今までの京極夏彦作品と似て非なる構造で楽しめたのですが、そろそろ京極堂シリーズも新作をだしてくれないかなぁと。
京極夏彦のシリーズもの、憑物落としの京極堂を中心とした百鬼夜行シリーズが第二次世界大戦後の日本を舞台にしていて、御行の又一を中心とした巷説百物語シリーズが江戸時代末期を舞台にしていて、この2つのシリーズが世界感としてはしっかりと繋がっているという設定ではあるものの、時代に隔たりがあるために、繋がりを感じる事はあまりないのですが、今度のシリーズはその間をつなぐ時間、明治を舞台にしていますし、それぞれのシリーズの繋がりがちょいちょい差し込まれていますので、繋がりを楽しむ事もできるものですね。
連作短編集で、基本的には悩んでいる人の話を聞いて最終的にその人に向けて本を薦めるという形で収めるという物で、お約束感を他のシリーズ以上にきっちろと守ってやっているなぁと、憑物落としにしろ、仕掛けにしろある意味ではお約束、推理小説が最後に探偵が謎解きをするというものにつなげるお約束と同じではあるのですが、それ以上に本作は流れから何から狙ってお約束感を強くしていますね。
また、他のシリーズも実在の人物が登場したりはするものの、時代小説という装置を使っているのは、それぞれ混沌とした時代であるとか舞台装置を現代では無い方がやりやすいという狙いを感じるものだったのが、本作は明治の文豪や幕末関係者が登場し作中人物と大いに絡んでいるあたり、毛色の違いというものを感じますね。
それこそ、勝海舟であるとか、物語の最後に誰だと分かる形で提示されるものがあったりするので、名前を上げきれなかったりはしますが、まだ名前が伏せられているこの人の本来の名前は誰だろう?と考えるような趣向もあったりしますね、1人だけは露骨にわかりましたが、たまたま知っているジャンルの人だったというだけですので、だからどうしたというものですが。
とりあえず、弟子筋が出てきて何度も名前が出てくる尾崎紅葉は読んでいた方が良いのかなぁと思い始めたりしましたね。
新シリーズとして、今までの京極夏彦作品と似て非なる構造で楽しめたのですが、そろそろ京極堂シリーズも新作をだしてくれないかなぁと。
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