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今日の読書 動乱の東国史3 蒙古合戦と鎌倉幕府の滅亡/湯浅治久

日本の歴史の中でも東国に焦点を当てて、通史としての東国を、主に動乱期にスポットをあてまとめるというシリーズ。

シリーズ3は鎌倉幕府が、北条氏が実権を得てから滅亡するまで、源氏三代の後北条氏がどうやって実権を握って行ったか、実権を握ったのち滅亡への影響力の大きすぎた蒙古来襲、その後処理による混乱と幕府の弱体化から滅亡へという流れですね。

私は結局、歴史に関してはぼんやりとした知識しかなく、この時代に突っ込んだ視点を提示されたところで、その解釈は新しい視点であるとか、それは極論だろうとか、そういう検証ができなかったりするのですが、なんだかんだと鎌倉幕府というのは終始権力争いを始め、きっちりと落ちつく事が出来なかった時代でもあるんだなと。

動乱をメインに据えているからというのもあるでしょうし、細かく拾おうとしているからというのもあるでしょうし、現代に照らし合わせても、権力闘争というのは常にあったりするので、それと実は変わらなくて、昔の方が直接的に殺し合いになったりしているだけと解釈できるのかなとかあったりはするんでしょうか。

動乱だからこそという以外で、鎌倉時代というと私でも知っている物として、鎌倉仏教というか、この時代に新仏教が勃興したというものですが、鎌倉時代に東国生まれで終始東国で布教していたというのが、日蓮と言う事になり、この日蓮が書き遺した文書が歴史的資料として重宝しているというのが、目を引きますかね。

日蓮というのは他宗派に喧嘩を売りまくったり、仏教の中でも現世利益に力点を置きすぎていたり、またなんとなく南無法蓮華経とお題目を唱えるだけという感じが個人的に偏見込みで好きになれない部分があったりするのですが、あくまでも、あの時代だからこその現世利益というよりも、現世救済、本気で飢饉などで人が死ぬからこそのものだとすると、現在の日本での現世利益のような下品なものではなく必要に迫られていたからこそなんでしょうが、とりあえず、日蓮が好きかどうかは置いておいて、後世にとって歴史的資料を残した意義は大きかったんだという形では見直す機会にはなりましたね。

1 宝治合戦と得宗政治
  1 執権北条時頼と宮騒動
  2 北条氏と三浦氏
  3 宝治合戦と三浦氏の滅亡
  4 得宗政治の出発
  コラム 三浦氏の迎賓館

2 都市鎌倉と「鎌倉仏教」
  1 都市鎌倉の繁栄
  2 禅蜜・浄土・律の興隆
  3 日蓮と都市鎌倉
  4 鎌倉と東西の文化交流
  コラム 故郷・本郷・生国 日蓮のふるさと観

3 東国武士団と地域社会
  1 東国武士のすがた
  2 東国武士の国づくし
  3 荘園と郷、館と寺院
  4 鎌倉と田舎
  コラム 歩いて・見る 武蔵武士の館と郷村 小代屋敷と木伐沢村

4 蒙古来襲と日蓮
  1 蒙古来襲の衝撃
  2 北条時宗の登場
  3 蒙古合戦と東国武士
  4 広がる世界、刻まれる恐怖
  コラム 東国の神々の戦い 香取社の懸仏

5 霜月騒動と東国武士
  1 安達泰時と弘安徳政
  2 霜月騒動と平禅門の乱
  3 得宗専制と公武徳政
  4 東国武士社会の変化
  コラム 北条時頼の廻国伝説 その真実

6 鎌倉幕府の滅亡
  1 悪党と有徳人
  2 北条高時の政治と北条氏の分裂
  3 新田氏と足利氏
  4 畿内・東国の合戦と北条氏の滅亡
  コラム 七里浜の磯づたい 新田義貞鎌倉攻めの真実
蒙古合戦と鎌倉幕府の滅亡 (動乱の東国史)蒙古合戦と鎌倉幕府の滅亡 (動乱の東国史)
(2012/10/22)
湯浅 治久

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