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今日の読書 城を噛ませた男/伊東潤

戦国時代、主に関東を中心とした歴史小説の短編集になります。

関東の弱小勢力の生き残りのためだけの生き残りに恥も外聞もなく専念しなくてはいけなかった佐野氏の追いつめられていく様を描いた「見えすぎた物見」

北条家が攻められ、西国の水軍が襲いかかって来る状況に巻き込まれた伊豆の鯨捕りの奮闘を描いた「鯨のくる城」

秀吉の小田原征伐のきっかけとなった、真田家と北条家の名胡桃城の争い、これを仕掛けた真田昌幸と仕掛けられた猪俣邦憲の駆け引きを描いた「城を噛ませた男」

武田家の中で目立たない存在だった今福家が武田家滅亡後になんとか生き延びようと寺に逃げ込んでという「椿の咲く寺」

板部岡江雪斎が、北条家滅亡後も生きぬき、関ヶ原の合戦で徳川の東軍で小早川秀秋の寝返りを工作する事になり、そういう立場になった因果を含めて描く「江雪左文字」

板部岡江雪斎が主人公の「江雪左文字」がなかなか構成も時系列ではなく、いつの出来事なのかきちんと明記した上で入り組んだ形にしていて、面白いというだけではなく、家康のキャラ設定まで含めて一番面白かったですね。

基本ラインとしては、関東が舞台という事もあって、伊東潤の作品だよなぁと思えるものでしたが、あまり他で取りあげられないものを短編にまとめるので、目新しさも含めて面白いんですよね。
城を噛ませた男城を噛ませた男
(2011/10/18)
伊東 潤

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テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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