今日の読書 クロノ・モザイク/二階堂黎人
中学生の主人公がいきなり意識だけ未来に飛んでしまい、そこで起きた殺人事件をなんとか止めようと奮闘するSF小説にしてミステリー小説というものになります。
タイムトラベルものというと、いろいろと作品はありますが、基本的にはその時間に対して影響を与えてはいけないという決まり事がり、時間をいじろうとする犯人のたくらみを阻止する、いわゆるタイムパトロール的なものが主人公の役割になる事が多いのですが、これは逆に事件を回避するために、歴史をいじるために奮闘するというもの。
しかし、タイムジャンプは自分の意思でどうにかできるものではなく、唐突に起こるものであり、意識だけが未来の自分と入れ替わるという事で、しばらくは何が起きているのか全く分からないという形であったりします。
SFといえばSFではあるんですが、設定というかやっている事は、ゲームに近いかなと思えましたね。
いわゆるサウンドノベルというジャンルのゲームで、街とか428とかこのまま時間が進むとバッドエンドになるから、それを回避するために行動をいじる事によって未来が変更されてバッドエンドを回避した望むべき未来を進むという。
ゲームと違い、主人公は自分はそれぞれの時点でどうなっているのか理解するのが大変であったり、自分の行動が正しかったのかどうか確認することが大変だったりしますが、タイムパラドクスによる時間の流れの改変というものを理解する上で、私はゲームの例が頭にあったので、この作品でのSF設定としてのお約束は飲み込みやすかったです。
それと、主人公の家が国立という事で、国立駅近辺の描写が多く出てきたり、小金井にある私立大学付属の高校が出てきたり、お茶の水にある大学に進学する事になっていたりと、作者の学歴後追いというか、いろいろと作者自身を主人公の元ネタになっているなぁというのと国立を舞台にしていた、二階堂蘭子のシリーズがどんどん地元密着から逸脱してしまったので、すごく原点回帰を感じて嬉しかったりもしましたね。
1974年に中学3年生としっかりと年月をはっきりさせた出発点で、タイムジャンプした先の時間が重要という事で、その時々の世間の流行りを入れていたりと楽しみがかなり詰められていて、ここ最近二階堂黎人作品全体に低調感を感じていたというか、二階堂蘭子シリーズのラビリンスとの対決物がシリーズを進めるにしたがって残念な気持ちにさせられたというか、しめくくりが本当にこれで良いのか?としか思えなかくて残念だった中、SF設定を使っての変化球ではあるものの久しぶりに二階堂黎人作品で条件をつけたり限定的な言い方ではなく面白かったと感想を書けた気がしますね。
タイムトラベルものというと、いろいろと作品はありますが、基本的にはその時間に対して影響を与えてはいけないという決まり事がり、時間をいじろうとする犯人のたくらみを阻止する、いわゆるタイムパトロール的なものが主人公の役割になる事が多いのですが、これは逆に事件を回避するために、歴史をいじるために奮闘するというもの。
しかし、タイムジャンプは自分の意思でどうにかできるものではなく、唐突に起こるものであり、意識だけが未来の自分と入れ替わるという事で、しばらくは何が起きているのか全く分からないという形であったりします。
SFといえばSFではあるんですが、設定というかやっている事は、ゲームに近いかなと思えましたね。
いわゆるサウンドノベルというジャンルのゲームで、街とか428とかこのまま時間が進むとバッドエンドになるから、それを回避するために行動をいじる事によって未来が変更されてバッドエンドを回避した望むべき未来を進むという。
ゲームと違い、主人公は自分はそれぞれの時点でどうなっているのか理解するのが大変であったり、自分の行動が正しかったのかどうか確認することが大変だったりしますが、タイムパラドクスによる時間の流れの改変というものを理解する上で、私はゲームの例が頭にあったので、この作品でのSF設定としてのお約束は飲み込みやすかったです。
それと、主人公の家が国立という事で、国立駅近辺の描写が多く出てきたり、小金井にある私立大学付属の高校が出てきたり、お茶の水にある大学に進学する事になっていたりと、作者の学歴後追いというか、いろいろと作者自身を主人公の元ネタになっているなぁというのと国立を舞台にしていた、二階堂蘭子のシリーズがどんどん地元密着から逸脱してしまったので、すごく原点回帰を感じて嬉しかったりもしましたね。
1974年に中学3年生としっかりと年月をはっきりさせた出発点で、タイムジャンプした先の時間が重要という事で、その時々の世間の流行りを入れていたりと楽しみがかなり詰められていて、ここ最近二階堂黎人作品全体に低調感を感じていたというか、二階堂蘭子シリーズのラビリンスとの対決物がシリーズを進めるにしたがって残念な気持ちにさせられたというか、しめくくりが本当にこれで良いのか?としか思えなかくて残念だった中、SF設定を使っての変化球ではあるものの久しぶりに二階堂黎人作品で条件をつけたり限定的な言い方ではなく面白かったと感想を書けた気がしますね。
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