今日の読書 すえずえ/畠中恵
病弱な若旦那と、愉快なあやかし達が繰り広げるお江戸を舞台とした時代小説である、『しゃばげ』シリーズの13弾になります。
シリーズが進むにつれて、作品内の時間が進む形のシリーズものというのは、どこかに終着点があると考えられるものですし、このシリーズもどこかに着地点がありそうな伏線が散々張られていて、そのたびに、この作品はシリーズの転換点になるのではないかというような感想を書いている気がしますが、今作も明確にシリーズとして変わらない日常が続くわけではないというのが提示されています。
今回も連作短編形式の話でして、最初の『栄吉の来年』で若旦那の親友でまずい餡子作りの名人の和菓子職人栄吉に見合いの話が出てきてというのが出てきて、1話からはっきりと変化を促す形になっています。
この話を契機に全体として若旦那が結婚する事になったらば、あやかしたちとの愉快な日常は明確に変化する、変化せざるを得なくなるというのを意識させる話になっていきます。
毎回、シリーズが終わるのは寂しいがシリーズの終着点を知りたいというジレンマがあると書いている気がしますが、今回である程度の終着点が見えたかなというのと同時に、まだしばらくはシリーズを楽しめるかなと思える形のちょっとした変化も感じさせられる、ある種の安心感を得る作品になっていますかね。
シリーズが進むにつれて、作品内の時間が進む形のシリーズものというのは、どこかに終着点があると考えられるものですし、このシリーズもどこかに着地点がありそうな伏線が散々張られていて、そのたびに、この作品はシリーズの転換点になるのではないかというような感想を書いている気がしますが、今作も明確にシリーズとして変わらない日常が続くわけではないというのが提示されています。
今回も連作短編形式の話でして、最初の『栄吉の来年』で若旦那の親友でまずい餡子作りの名人の和菓子職人栄吉に見合いの話が出てきてというのが出てきて、1話からはっきりと変化を促す形になっています。
この話を契機に全体として若旦那が結婚する事になったらば、あやかしたちとの愉快な日常は明確に変化する、変化せざるを得なくなるというのを意識させる話になっていきます。
毎回、シリーズが終わるのは寂しいがシリーズの終着点を知りたいというジレンマがあると書いている気がしますが、今回である程度の終着点が見えたかなというのと同時に、まだしばらくはシリーズを楽しめるかなと思える形のちょっとした変化も感じさせられる、ある種の安心感を得る作品になっていますかね。
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