今日の読書 トオリヌケキンシ/加納朋子
デビュー作からしばらくは、いわゆる日常の謎系のミステリーを真正面から書いていた加納朋子でしたが、作品が進むにつれて、ミステリー色が薄まった作品も増え、謎らしい謎を提示しない形で、手法としてミステリーのノウハウを使っているなぁくらいの作品傾向になっていると感じたりしましたが、本作も、これが解かれるべき謎ですよという提示の仕方はされていません。
しかし、手法としてのミステリーではなく、これは日常の謎系のミステリーとしてもいいのではないかと思える作品です。
6編の短編集になりますが、それぞれ、ひきこもりや相貌失認といった心の病であるとか、機能的な病をもっていたりとか、いわゆる一般的な人とは少し違う感覚、いわゆる普通の人とは違う日常風景を持ち得る人、こういった人の一見すると非日常であるが、そういった人の日常に起きたささやかな出来事から、非日常故に起きた出来事についての物語。
ささやかな日常の幸せって、一見するとささやかかもしれないが、実はとても重要なことであり、実は気が付いていないだけで奇跡なのかもしれないと思わせる、特に最後にそう思わせる形になっています。
ちょっとした幸せを感じるような物語を読みたいと思っている人、ただそういった物だけでは、物足りなく、どうせならばちょっとした驚きを感じるようなものを読みたい人には薦めやすい作品ですね。
そういう物語が並べられているのは、作者本人が重病を乗り越えたからなのかもしれないというのは、考え過ぎですかね。
しかし、手法としてのミステリーではなく、これは日常の謎系のミステリーとしてもいいのではないかと思える作品です。
6編の短編集になりますが、それぞれ、ひきこもりや相貌失認といった心の病であるとか、機能的な病をもっていたりとか、いわゆる一般的な人とは少し違う感覚、いわゆる普通の人とは違う日常風景を持ち得る人、こういった人の一見すると非日常であるが、そういった人の日常に起きたささやかな出来事から、非日常故に起きた出来事についての物語。
ささやかな日常の幸せって、一見するとささやかかもしれないが、実はとても重要なことであり、実は気が付いていないだけで奇跡なのかもしれないと思わせる、特に最後にそう思わせる形になっています。
ちょっとした幸せを感じるような物語を読みたいと思っている人、ただそういった物だけでは、物足りなく、どうせならばちょっとした驚きを感じるようなものを読みたい人には薦めやすい作品ですね。
そういう物語が並べられているのは、作者本人が重病を乗り越えたからなのかもしれないというのは、考え過ぎですかね。
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