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今日の読書 うつけの采配/中路啓太

吉川広家を主人公とした歴史小説になります。

毛利元就とその息子である吉川元春と小早川隆景、当主を支える毛利両川と並び称された2人がいたからこそ毛利家が中国地方の大大名になってったわけですが、元就は、毛利家は拡大路線を進むのではなく、中国地方の盟主としてお家を守る事に専念するようにと告げて亡くなります。

その教えを守るようにしていた毛利家でしたが、元春も亡くなり軸が小早川隆景1人になってしまうと、その教えもないがしろにされかねない状況になっていきます。

吉川広家は自らを父元春には及ばないうつけとして、吉川家の跡を継ぐことを拒んでいましたが、逃れられずに跡を継ぐことに。

秀吉の天下の下での唐入りのための朝鮮出兵の失敗と、その処理に回った石田三成との反目。

しかしながら、関ヶ原の合戦で西軍に組み込まれてしまって、どうにか毛利家断絶から逃れなければならなくなり、いかにしてくぐりぬけるかというお話になります。

毛利家を拡大路線に向かわせて天下を狙いたい安国寺恵瓊と、毛利家に天下を取るだけの力はもはやなく、元就の言葉通りにいかに生きながらえさせるかに専心しようとする広家。

他国との駆け引きだけではなく、自国内の駆け引きに苦心奮闘する広家の姿は、戦国時代を舞台にした歴史小説の中でもなかなか珍しい戦いであり、面白かったですね。

負け戦をメインにしたお話ですと、滅びの美というものが定番であり、これはこれで確立された面白さがあるのですが、自己保身ではなく、家の保身に全てをかける姿は、これが緊急時の危機管理能力であり、日本人には実は一番求められている能力なのかもしれないと物語に引き込まれました。

関ヶ原を舞台にした小説というのは、結構あると思いますが、まだまだ主人公に出来るネタってあるものですね。
うつけの采配うつけの采配
(2012/02/24)
中路 啓太

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テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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