今日の読書 永遠の平成仮面ライダーシリーズ 語ろう!555ファイズ剣ブレイド響鬼ヒビキ/谷田俊太郎
語ろう!クウガ・アギト・龍騎に続く、平成仮面ライダーが好きな人へのインタビューや、スタッフやキャストとして関わった人へのインタビューやら、とにかくインタビューをして多角的に平成仮面ライダーを評価してみようという企画の続編になります。
初期3作に続く、555・剣・響鬼を激動期と位置付け、平成仮面ライダーが立ち上がり新たな試みで評価を得た後、シリーズとして続けていく上で通った苦しみ、特に剣と響鬼に関しては剣がメイン脚本家の交代、響鬼はメインプロデューサーの交代とスタッフが激動するというものであったあたりにも力点を置いて突っ込んでいたりします。
個人的には555は平成仮面ライダー作品の1つの完成形であり、いかにも平成っぽい作品だなぁと私が感想を言う場合、突き詰めると555っぽさを色濃く感じるものというくらい影響力の強い作品であると考えていますし、終盤の伏線の扱いさえもう少し何とかしてくれていたらば、問答無用の大傑作扱いをするという作品だと思っています。
伏線を放り投げた感は、個人的な嗜好の問題で、気にしない人は気にしないんでしょうし、あくまでも私が悪い意味で引っかかりを感じたと言うだけですが。
剣はこの本の中でも大分書かれていますが、開始から前半部分はどうしようもなく低評価扱い、ただし後半から最終回にかけては名作扱いというのは、近い感じを受けて、やっぱりそういう評価をされるものだなと納得できました。
私の場合は、後半持ち直したとまでは思いましたが、やはり、前半のダメさ具合というか、勿体なさ具合が引っかかり過ぎて、高評価とまではいかなかったのが正直なところですが、持ち直したところから開き直って楽しめていた人が勝ちだというのも納得はできます。
そして、平成仮面ライダー史上最大の問題作扱いになるのが、響鬼ですね。
響鬼ついて触れている視聴者視点の人は全て同じ意見、前半の高寺Pの作品として1年間やりきって欲しかったし、今までとは別物としての楽しさがあった。
後半全く別物になってしまい、いかにプロデューサーという存在の影響力が大きいものなのかと知る事になったというのと、後半を受け持った白倉Pの作風が全く別物であるかとがより鮮明になったかという事。
ここら辺は、両プロデューサーと組んで作品作りも経験している角川の井上伸一郎プロデューサーの分析が一読の価値がありますし、それこそ両プロデューサーともにインタビューされているので、それぞれの立ち位置や考え方、背負っているものなどの違いがはっきりしていて興味深かったりします。
そして、この本の企画時点で前作で平成仮面ライダー初期作品について思い入れたっぷりに語って、大人の事情で自分も書くことになったというのは伏せていた虚淵玄のインタビューでは、ほぼ鎧武制作秘話は興味深かったですね。
許される設定やセリフ、許されない設定やセリフ、それによってどこまで軸を変更せずにやれるか、また許されなかった所でギリギリどこまでまとめ上げるかなど、日曜の朝、子供が見る事を絶対的な前提とした作品としての枷がどういうものか。
また、仮面ライダーが巨大コンテンツ化した結果、失敗が許されなくなってしまったからこそ起きている閉塞感。
だからこそ、それを突き崩す事を期待されての起用と、それゆえの苦労。
初期作品を振り返りながら、当時許されていた事が今では許されない。
絶対に失敗できないという巨大産業に育ったが故の大人の事情と、放送倫理として圧力も来るという大人の事情などは、なかなか特撮系の雑誌や、作品ごとを振り返る書籍などでは踏み込みきれない部分であり、過去作品を語るという物を使っているからこそ語られているという意味でも興味深いですね。
それぞれに読み応えがあり、特に制作サイドの話は理想だけではどうにもならないし、現実だけでは作品作りをする意味がなくなるしという、いかにいろいろな要素が上手く噛み合うかという事になるんだなぁと改めて思う事になりました。
そして、それぞれの制作姿勢を読んでみて改めて好きな作品とそうでもない作品の違いが、制作側がどこに力点を置いて作品を作っているかという所で私が良い意味で引っかかる部分、悪い意味で引っかかる部分の理由が分かりやすく納得できたましたね。
また、高寺P、白倉P、脚本家の井上敏樹氏あたりはいろいろとはっきりしていますからね。
井上伸一郎・プロデューサー 「『響鬼』は今まで見た事ない、まったく新しい特撮ドラマ」
二ノ宮知子・漫画家「自称・風都市民ですけど、『555』は大好き!」
鈴村健一・声優「平成でナンバーワンは『クウガ』と『剣』。まさか突然あんなに・・・」
虚淵玄・シナリオライター「たとえどんなに時代が変わっても、仮面ライダーだけは残る!」
森次晃嗣・俳優「ウルトラもライダーも頑張って欲しい。ヒーロー番組は子供達に必要」
半田健人・俳優・歌手「『私』が思う正しい仮面ライダーを本気で媚びずに信念を貫く!」
會川昇・脚本家「ヒーロー作品はこれからのジャンル、そういう覚悟を示したかった」
高寺成紀・プロデューサー「明日への夢、未来への希望を伝える、少年達に寄り添う番組をつくりたい!」
白倉伸一郎・プロデューサー「我々は短距離走じゃなく、長い長い駅伝をやってるんです」
井上敏樹・脚本家「いちばん大事なことはさ、『志』があるかないかなんだよ」
初期3作に続く、555・剣・響鬼を激動期と位置付け、平成仮面ライダーが立ち上がり新たな試みで評価を得た後、シリーズとして続けていく上で通った苦しみ、特に剣と響鬼に関しては剣がメイン脚本家の交代、響鬼はメインプロデューサーの交代とスタッフが激動するというものであったあたりにも力点を置いて突っ込んでいたりします。
個人的には555は平成仮面ライダー作品の1つの完成形であり、いかにも平成っぽい作品だなぁと私が感想を言う場合、突き詰めると555っぽさを色濃く感じるものというくらい影響力の強い作品であると考えていますし、終盤の伏線の扱いさえもう少し何とかしてくれていたらば、問答無用の大傑作扱いをするという作品だと思っています。
伏線を放り投げた感は、個人的な嗜好の問題で、気にしない人は気にしないんでしょうし、あくまでも私が悪い意味で引っかかりを感じたと言うだけですが。
剣はこの本の中でも大分書かれていますが、開始から前半部分はどうしようもなく低評価扱い、ただし後半から最終回にかけては名作扱いというのは、近い感じを受けて、やっぱりそういう評価をされるものだなと納得できました。
私の場合は、後半持ち直したとまでは思いましたが、やはり、前半のダメさ具合というか、勿体なさ具合が引っかかり過ぎて、高評価とまではいかなかったのが正直なところですが、持ち直したところから開き直って楽しめていた人が勝ちだというのも納得はできます。
そして、平成仮面ライダー史上最大の問題作扱いになるのが、響鬼ですね。
響鬼ついて触れている視聴者視点の人は全て同じ意見、前半の高寺Pの作品として1年間やりきって欲しかったし、今までとは別物としての楽しさがあった。
後半全く別物になってしまい、いかにプロデューサーという存在の影響力が大きいものなのかと知る事になったというのと、後半を受け持った白倉Pの作風が全く別物であるかとがより鮮明になったかという事。
ここら辺は、両プロデューサーと組んで作品作りも経験している角川の井上伸一郎プロデューサーの分析が一読の価値がありますし、それこそ両プロデューサーともにインタビューされているので、それぞれの立ち位置や考え方、背負っているものなどの違いがはっきりしていて興味深かったりします。
そして、この本の企画時点で前作で平成仮面ライダー初期作品について思い入れたっぷりに語って、大人の事情で自分も書くことになったというのは伏せていた虚淵玄のインタビューでは、ほぼ鎧武制作秘話は興味深かったですね。
許される設定やセリフ、許されない設定やセリフ、それによってどこまで軸を変更せずにやれるか、また許されなかった所でギリギリどこまでまとめ上げるかなど、日曜の朝、子供が見る事を絶対的な前提とした作品としての枷がどういうものか。
また、仮面ライダーが巨大コンテンツ化した結果、失敗が許されなくなってしまったからこそ起きている閉塞感。
だからこそ、それを突き崩す事を期待されての起用と、それゆえの苦労。
初期作品を振り返りながら、当時許されていた事が今では許されない。
絶対に失敗できないという巨大産業に育ったが故の大人の事情と、放送倫理として圧力も来るという大人の事情などは、なかなか特撮系の雑誌や、作品ごとを振り返る書籍などでは踏み込みきれない部分であり、過去作品を語るという物を使っているからこそ語られているという意味でも興味深いですね。
それぞれに読み応えがあり、特に制作サイドの話は理想だけではどうにもならないし、現実だけでは作品作りをする意味がなくなるしという、いかにいろいろな要素が上手く噛み合うかという事になるんだなぁと改めて思う事になりました。
そして、それぞれの制作姿勢を読んでみて改めて好きな作品とそうでもない作品の違いが、制作側がどこに力点を置いて作品を作っているかという所で私が良い意味で引っかかる部分、悪い意味で引っかかる部分の理由が分かりやすく納得できたましたね。
また、高寺P、白倉P、脚本家の井上敏樹氏あたりはいろいろとはっきりしていますからね。
井上伸一郎・プロデューサー 「『響鬼』は今まで見た事ない、まったく新しい特撮ドラマ」
二ノ宮知子・漫画家「自称・風都市民ですけど、『555』は大好き!」
鈴村健一・声優「平成でナンバーワンは『クウガ』と『剣』。まさか突然あんなに・・・」
虚淵玄・シナリオライター「たとえどんなに時代が変わっても、仮面ライダーだけは残る!」
森次晃嗣・俳優「ウルトラもライダーも頑張って欲しい。ヒーロー番組は子供達に必要」
半田健人・俳優・歌手「『私』が思う正しい仮面ライダーを本気で媚びずに信念を貫く!」
會川昇・脚本家「ヒーロー作品はこれからのジャンル、そういう覚悟を示したかった」
高寺成紀・プロデューサー「明日への夢、未来への希望を伝える、少年達に寄り添う番組をつくりたい!」
白倉伸一郎・プロデューサー「我々は短距離走じゃなく、長い長い駅伝をやってるんです」
井上敏樹・脚本家「いちばん大事なことはさ、『志』があるかないかなんだよ」
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