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今日の読書 山河果てるとも/伊東潤

戦国時代、織田信長の勢力拡大にまきこまれた伊賀の郷を舞台にした歴史小説になります。

五百年不行の地と言われた伊賀であったが、織田家の勢力拡大にともない存亡の危機に立ち向かわなければいけない状況になってしまいます。

その状況下で伊賀という地そのものを優先する者、自分の血族を後世に残そうと思う者、自身の保身や欲望によって裏切りや寝返りに躊躇わない者、そうせざるを得ない状況にお込まれる者、一枚岩ではない伊賀勢がその一枚岩ではいかないなかで、それぞれの生き様と、滅びの物語という感じですね。

織田家側の中心は、伊東潤が『虚けの舞』でも虚けとして扱っている織田信雄。

織田信長の息子ながらも愚将。

苛烈な信長を恐れながら、残酷な手段を躊躇わない事だけを引き継いでいるという厄介な存在として、伊賀の悲劇の1つとして信雄という無能が指揮する敵だったからこそ無用な殺戮につながってしまったという1つの軸が定まっています。

伊賀の登場人物は歴史上の有名人ではないので、名前がなかなか覚えきれないというか、誰がどういう立場だっけかと瞬時に分からなくなってしまうのが、個人的に困った事ではありますが、伊東潤の作品の滅びる側の描写、勝者はあくまで勝者、敗者はあくまでも敗者というだけであり、善悪や優劣とはまた別のものであるという感じは安心して楽しめますね。

信長の描写については、信長が好きな人にはやや嫌な感じに思うかもしれないというのも、伊東潤作品の傾向ではありますね。
山河果てるとも山河果てるとも
(2008/06/28)
伊東 潤

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テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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