今日の読書 悲嘆の門/宮部みゆき
死体の一部を切断する連続殺人事件発生。
西新宿にある円筒形の廃ビルの上にあるガーゴイル像が動いているらしい。
ネットパトロールのバイトをしている大学生が、連続殺人の噂などを追い掛けている間にさまざまな事に巻き込まれていくというお話になります。
宮部みゆき作品という事で、ガーゴイル像が動くという事が超常現象扱いのものなのか、いわゆる現実的なトリックを使ったものなのか、どっちに話が転がるか分からない、どちらに転んでもありえる作風という事そのものがまず楽しめます。
初期作品には現代物で超能力者が絡んだ作品というのがありましたが、映画化もされた『クロスファイア』で一区切りがついたのか、超能力絡みのものは時代小説限定になっていき、また超能力という以上のものとして、はっきりとしたファンタジー作品にわかれていったり、現代を舞台に始まってファンタジーの世界に飛び込んで行くという『英雄の書』というものもあったりで、果たしてこの作品はどういうものになるのだろうと、作家読みしているからこその駆け引きを感じたりしました。
剥き出しの悪意とその悪意に対してどう向き合い対処するかというのがテーマは過去作にも結構ありますし、そういう意味でも宮部みゆきの過去作の要素をいくつも感じたりしたのですが、それを多ジャンルの作品を書き続けた事によって蓄積したノウハウをぶちこめるだけぶちこんで再構築した作品に仕上げたらばこうなりましたというように勝手に思いました。
純粋に現代物なのか、超常現象絡みのものなのかは帯で予測は出来たのですが、それ以上の者は全く予測は付かずに最期まで楽しめました。
西新宿にある円筒形の廃ビルの上にあるガーゴイル像が動いているらしい。
ネットパトロールのバイトをしている大学生が、連続殺人の噂などを追い掛けている間にさまざまな事に巻き込まれていくというお話になります。
宮部みゆき作品という事で、ガーゴイル像が動くという事が超常現象扱いのものなのか、いわゆる現実的なトリックを使ったものなのか、どっちに話が転がるか分からない、どちらに転んでもありえる作風という事そのものがまず楽しめます。
初期作品には現代物で超能力者が絡んだ作品というのがありましたが、映画化もされた『クロスファイア』で一区切りがついたのか、超能力絡みのものは時代小説限定になっていき、また超能力という以上のものとして、はっきりとしたファンタジー作品にわかれていったり、現代を舞台に始まってファンタジーの世界に飛び込んで行くという『英雄の書』というものもあったりで、果たしてこの作品はどういうものになるのだろうと、作家読みしているからこその駆け引きを感じたりしました。
剥き出しの悪意とその悪意に対してどう向き合い対処するかというのがテーマは過去作にも結構ありますし、そういう意味でも宮部みゆきの過去作の要素をいくつも感じたりしたのですが、それを多ジャンルの作品を書き続けた事によって蓄積したノウハウをぶちこめるだけぶちこんで再構築した作品に仕上げたらばこうなりましたというように勝手に思いました。
純粋に現代物なのか、超常現象絡みのものなのかは帯で予測は出来たのですが、それ以上の者は全く予測は付かずに最期まで楽しめました。