今日の読書 物語バルト三国の歴史 エストニア・ラトビア・リトアニア/志摩園子
バスケ好きとしては、リトアニアという国はバスケ大国であり何故国の規模は大きくないのに、人間の規模は大きくあれだけ優秀な選手が輩出されるのか気になってしまう国ではあるのですが、バスケ以外の知識というと、ソ連崩壊時に真っ先に飛びだしたバルト三国のうちの1つという程度の知識でしかないまま。
一応以前にリトアニアに関するものも読んではいるものの、元知識が大した事が無くなかなか覚えきれず、なんとなく頭に残ったのは、リトアニアから海外に移民せざるを得なくなった人たちも、いずれリトアニアのために戻って来る事を考えていて、祖国を大事に思う事って、やっぱり大切だよねと、移民先に定住する事を前提としないで、移民としての立場を心得ている感じって大切だよねとそういう解釈をしたのですが、これなんかは私の都合のいい解釈かもしれないですね。
2015年NBAドラフトでは4位指名でニックスにクリスタプス・ポルジンギスというラトビア人のビッグマンが指名されました。
リトアニア人と比べてNBAの選手としては珍しく、過去に覚えがあるのはアンドリス・ビエドリンシュくらいで、しかも怪我の影響で物凄くピークが短かったのでラトビア人プレイヤーってどういう感じなのかイメージが付かないくらいなのですが、そう言った感じで、改めてバルト三国というのが気になりまして、ちょっと知識を仕入れようと読んでみました。
バルト三国はバルト三国と一緒くたにできる部分と、全く別物の部分とが混在している、ある意味当たり前の事でもありますが、ヨーロッパは近代以前はなかなか国家という概念が今とは違うものであったりしますし、日本のようにほぼ単一民族が自国内だけの動きだけで歴史を語る事が出来るのとは違い、とにかく領土から支配者から国境という概念に近いものから別物で、なかなか感覚的に理解しにくいというのが私の頭の限界にはなります。
ただ、バルト三国の共通性としては、それぞれ民族と言語が独自の物であり、キリスト教、カトリックの布教のためにそれぞれの言語に翻訳された聖書の存在が大きくて、当時の識字率が周辺国と比べると高くなっていたというものがある。
そして、独自性というか別物としてはリトアニアが独自路線で、ドイツ系に支配されていた事があったり、ポーランドとリトアニアで連合国になっていたりと周辺との連携をとっていないラトビアやエストニアとは文化から何から別物になっているという事ですね。
近代になるとソ連に組み込まれる悲劇がありますが、第二次大戦ではドイツとソ連の争いに組み込まれるのをよしとせず、バルト三国で共同して中立宣言し集団的自衛を行おうとするものの、中立が許されず立場をはっきりと表明した上で同盟関係にならないとダメだと迫られて戦争に巻き込まれると言う、弱者だけの中立を装った集団的自衛権の限界という前例をはっきりとさせています。
ソ連に組み込まれた後も、リトアニアがロシア人移民の流入が少なかったおかげで、独自路線をある程度守れたり、それ故にソ連崩壊から真っ先に逃げ出す契機になったりというのは良く分かりますし、ソ連という共産主義という社会実験、ある種の暴力的グローバリズムの失敗というのも良く理解でき、改めて土着民族国家という形に戻っていくのが自然であり、移民はある程度制限してこそ国家だよなと勝手に解釈しています。
リトアニアの魅力としては、名前の響きがいかにもリトアニア人だよねと分かりやすいところでもあるので、これは本当に大事にして欲しいですね。
ラトビア人も知っている選手のサンプルこそ少ないですが、何となく似た感じもあるのでもう少し知っていくとラトビア人っぽいよねって分かるのがあるのかもしれないですね。
エストニアは・・・一番扱いが地味でした。
第1章 バルトという地域
1 狭義の「バルト」、広義の「バルト」
2 「バルト」とは
3 言語と諸民族
第2章 中世のバルト りヴォニアとリトアニアの成立
1 ヴァイキングの進出
2 ドイツ人の進出 騎士団領の成立
3 リトアニア人の国家
4 リトアニアとリヴォニア
第3章 環バルト海地域の覇権争い
1 周辺諸民族の抗争の場
2 リトアニアとポーランドのルブリン連合
3 ポーランドによる支配
4 スウェーデンによる支配
5 クールラント公国
第4章 ロシアによる支配の確立
1 ロシアの統治の始まり
2 地域のエリートの台頭 バルト・ドイツ人
3 ロシア化政策の背景
4 文化的発展
第5章 民族の覚醒と国家成立のへの道
1 バルト海東南岸地域の農民
2 都市の発展と変容
3 民族的意識の覚醒と文化社会の発展
4 民族主義運動と社会主義運動
第6章 三つの独立国家の誕生
1 革命と第一次世界大戦
2 第一次世界大戦中のバルト地域の人々
3 バルト・ドイツ人の動き
4 バルト三国の成立
第7章 バルト三国の独立国家としての歩みと崩壊
1 独立国家へ向けて
2 権威主義体制への成立
3 独立国家の崩壊
第8章 ソ連邦下の三つの共和国として
1 占領と編入 第二次世界大戦下のバルト地域
2 沿バルト三共和国
3 中央集権化と停滞
第9章 「歌と共に闘う革命」と独立への道
1 民主化への道と三国の連帯
2 バルト三国の改革から自立へ
3 バルト三国の独立回復への道
第10章 独立回復以降のバルト三国
1 地域協力の展開
2 バルト三国の内政
3 1990年代の社会・経済的発展と課題
4 バルト三国の外交
一応以前にリトアニアに関するものも読んではいるものの、元知識が大した事が無くなかなか覚えきれず、なんとなく頭に残ったのは、リトアニアから海外に移民せざるを得なくなった人たちも、いずれリトアニアのために戻って来る事を考えていて、祖国を大事に思う事って、やっぱり大切だよねと、移民先に定住する事を前提としないで、移民としての立場を心得ている感じって大切だよねとそういう解釈をしたのですが、これなんかは私の都合のいい解釈かもしれないですね。
2015年NBAドラフトでは4位指名でニックスにクリスタプス・ポルジンギスというラトビア人のビッグマンが指名されました。
リトアニア人と比べてNBAの選手としては珍しく、過去に覚えがあるのはアンドリス・ビエドリンシュくらいで、しかも怪我の影響で物凄くピークが短かったのでラトビア人プレイヤーってどういう感じなのかイメージが付かないくらいなのですが、そう言った感じで、改めてバルト三国というのが気になりまして、ちょっと知識を仕入れようと読んでみました。
バルト三国はバルト三国と一緒くたにできる部分と、全く別物の部分とが混在している、ある意味当たり前の事でもありますが、ヨーロッパは近代以前はなかなか国家という概念が今とは違うものであったりしますし、日本のようにほぼ単一民族が自国内だけの動きだけで歴史を語る事が出来るのとは違い、とにかく領土から支配者から国境という概念に近いものから別物で、なかなか感覚的に理解しにくいというのが私の頭の限界にはなります。
ただ、バルト三国の共通性としては、それぞれ民族と言語が独自の物であり、キリスト教、カトリックの布教のためにそれぞれの言語に翻訳された聖書の存在が大きくて、当時の識字率が周辺国と比べると高くなっていたというものがある。
そして、独自性というか別物としてはリトアニアが独自路線で、ドイツ系に支配されていた事があったり、ポーランドとリトアニアで連合国になっていたりと周辺との連携をとっていないラトビアやエストニアとは文化から何から別物になっているという事ですね。
近代になるとソ連に組み込まれる悲劇がありますが、第二次大戦ではドイツとソ連の争いに組み込まれるのをよしとせず、バルト三国で共同して中立宣言し集団的自衛を行おうとするものの、中立が許されず立場をはっきりと表明した上で同盟関係にならないとダメだと迫られて戦争に巻き込まれると言う、弱者だけの中立を装った集団的自衛権の限界という前例をはっきりとさせています。
ソ連に組み込まれた後も、リトアニアがロシア人移民の流入が少なかったおかげで、独自路線をある程度守れたり、それ故にソ連崩壊から真っ先に逃げ出す契機になったりというのは良く分かりますし、ソ連という共産主義という社会実験、ある種の暴力的グローバリズムの失敗というのも良く理解でき、改めて土着民族国家という形に戻っていくのが自然であり、移民はある程度制限してこそ国家だよなと勝手に解釈しています。
リトアニアの魅力としては、名前の響きがいかにもリトアニア人だよねと分かりやすいところでもあるので、これは本当に大事にして欲しいですね。
ラトビア人も知っている選手のサンプルこそ少ないですが、何となく似た感じもあるのでもう少し知っていくとラトビア人っぽいよねって分かるのがあるのかもしれないですね。
エストニアは・・・一番扱いが地味でした。
第1章 バルトという地域
1 狭義の「バルト」、広義の「バルト」
2 「バルト」とは
3 言語と諸民族
第2章 中世のバルト りヴォニアとリトアニアの成立
1 ヴァイキングの進出
2 ドイツ人の進出 騎士団領の成立
3 リトアニア人の国家
4 リトアニアとリヴォニア
第3章 環バルト海地域の覇権争い
1 周辺諸民族の抗争の場
2 リトアニアとポーランドのルブリン連合
3 ポーランドによる支配
4 スウェーデンによる支配
5 クールラント公国
第4章 ロシアによる支配の確立
1 ロシアの統治の始まり
2 地域のエリートの台頭 バルト・ドイツ人
3 ロシア化政策の背景
4 文化的発展
第5章 民族の覚醒と国家成立のへの道
1 バルト海東南岸地域の農民
2 都市の発展と変容
3 民族的意識の覚醒と文化社会の発展
4 民族主義運動と社会主義運動
第6章 三つの独立国家の誕生
1 革命と第一次世界大戦
2 第一次世界大戦中のバルト地域の人々
3 バルト・ドイツ人の動き
4 バルト三国の成立
第7章 バルト三国の独立国家としての歩みと崩壊
1 独立国家へ向けて
2 権威主義体制への成立
3 独立国家の崩壊
第8章 ソ連邦下の三つの共和国として
1 占領と編入 第二次世界大戦下のバルト地域
2 沿バルト三共和国
3 中央集権化と停滞
第9章 「歌と共に闘う革命」と独立への道
1 民主化への道と三国の連帯
2 バルト三国の改革から自立へ
3 バルト三国の独立回復への道
第10章 独立回復以降のバルト三国
1 地域協力の展開
2 バルト三国の内政
3 1990年代の社会・経済的発展と課題
4 バルト三国の外交