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今日の読書 鯨分限/伊東潤

『巨鯨の海』に続く紀州・太地を舞台にした捕鯨集団を描いた歴史小説になります。

『巨鯨の海』は短編集として、時代ごとの話となっていましたあ、今回は江戸末期から明治にかけて日本の激動期と捕鯨にとっても激動期を舞台に、若き棟梁が奮闘する長編になります。

幕末期、外国船が日本周辺に船でやってくることができるようになり、当時鯨油を捕るために鯨を乱獲をしたいた時代。

その影響で、日本の伝統漁法で近海にやってきた鯨を捕っていた太地では鯨の絶対量が減ってしまい捕鯨が斜陽産業になってしまっていた。

その事実に気付いているもの、気付いていないもの、時代の変化に乗ろうとしたり、時代の変化に飲み込まれてしまったりという激動期だからこそ起こりえた事を武士階級の漁師という特殊な目線で描かれています。

伊東潤の歴史小説は基本的に歴史の敗者を描くことに長けていて、無能だから敗者という立場ではなく条件で恵まれなかったとか、時代の翻弄され全力で抗ったものの結果的に敗者扱いになってしまったという立場を浮かび上がらせるのですが、この作品も激動期だからこそという感じですね。

伝統を守ると言うことと、伝統に縛られてしまうことは紙一重、人の命を預かる仕事、人の生活を預かる立場だからこその奮闘ぶり、鯨の命を奪うという仕事の業、命をやりとりするからこその鯨に対する情であるとか、厳しい自然を相手にする仕事だからこその厳しさや運。

多くのものが入り乱れているからこその結果というのが読んでいて引き込まれますね。

幕末ものでもあるので、幕末の有名人なんていうのもちらほら出てきたりもするので、そこら辺の絡みも楽しみの一つになっています。

テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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