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今日の読書 日本共産党と中韓 左から右へ大転換してわかったこと/筆坂秀世

元・日本共産党No.4が共産党をやめて保守派になってから分かった事としてまとめたものになります。

日本共産党がどうであるかよりも先に、大前提としてなぜ共産主義が失敗に終わったかというのを私なりに簡単にまとめると、物事の善悪の価値を固定した上で、単純な二項対立で社会を分析し、それを踏まえて絶対的な理想の答えとして作り上げたものが共産主義という答えだったからだとしておきます。

マルクスが共産主義というものを考え出した過程は、ようは資本主義がどれだけ糞なのか証明しようとし、固定化された身分制度がダメ、それが成立するための歴史的背景がダメ、歴史成立過程の宗教利用があったからダメと、とにかく全否定という答えを導き出すために全てにだめ出しをしまくった事ですね。

社会制度に絶対的な正解というのはあり得ないという前提は成り立たないとばかりに、ダメなものを徹底的に批判し、その批判した部分を削り落とした先に、絶対的に正しい社会が生まれると言い切った事が失敗の始まりだったと。

実際の社会で批判の余地のないものというのは、存在しないと私は考え、ダメなところを微調整してやっていくしかない、ものによっては微調整では済まされないくらい大鉈を振るってやらなければいけない事ももちろんあるでしょうが、とにかく単純な二項対立、全否定か全肯定かの二択で物事に取り組んでは絶対に上手くいかないと考えています。

しかし、共産主義は出発点から全否定か全肯定かの二択を迫るものが内包されていますし、その上で全肯定と決めたものは微調整すら許さないというイデオロギーになってしまったというのが大問題であったのに、全肯定ということがありえなよねと気づけなかったのが全て。

それを踏まえた上で、日本共産党です。

日本共産党は一貫して野党であり続け、一貫してぶれていない事は共産主義を心底信じているということも多少ありますが、それ以上に第二次大戦敗戦を受けて、日本は絶対に悪であったという価値観から出発していて、それを絶対に曲げていないという事。

そして、とにかく何でも反対していくという事ですね。

最近の流行で言えば反日政党ということになりますが、そう言われても仕方が無いよねという例をあげつらうのがこの著書の目的の1つでもあるでしょう。

暴力革命で日本を共産主義にしようという、ソ連に傾倒していた所から始まり、何が善で何が悪かという基準も日本だからとりあえず悪という軸だけはぶれずに、アメリカへの批判はあっても、同じ事をしてもソ連は批判しない。

中国共産党、毛沢東が率いた暴力的な文化革命などによって、仲違いすると中国への批判は平気でしめしてみたり、逆に現在はどれだけ中国が尖閣諸島の問題を始め日本に対する威嚇をしても文句は言わなくなるのに、日本が対応しようとすると日本だけ批判してみたり。

北朝鮮こそ本来の朝鮮であり、韓国は認めないという立場をしていたのに、いつの間にか日本を悪と固定するために韓国と一緒になって歴史認識にいちゃもんをつけてきたり。

憲法発布当初は日本国憲法を批判し改憲論者の集まりだったはずなのに、いつの間にか九条を変更する事は絶対悪という扱いにして、日本共産党は護憲のための政党だと言ってみたり。

基本、日本共産党って日本国が弱体化することだけを狙ってるんじゃねぇか、そこだけがぶれていないんだよねというお話ですね。

改めて、善悪価値固定主義って困ったもんだと思わされる一冊です。


序 章 離党から10年 日本共産党とは何だったのか
     知られていない“日本共産党”の正体
     「ポツダム宣言」が党の保証文書
     戦争を内乱に転化→革命成功が最終目標だった

第1章 コミンテルンと日本帝国主義の戦争
     戦前の日本共産党の最大目標は、中国革命成功とソ連擁護
     日本より、中国での革命を優先させろとの指令
     自主独立性のなかった日本共産党
     ゾルゲ事件とコミンテルンの関係
     尾崎秀実とゾルゲの出会い
     コミンテルンは日米戦争を帝国主義間の戦争と見ていた
     実はアメリカの「移民法」が日米開戦の遠因に
     アメリカの対日思惑の真意は
     スターリンのどこがファシズムなのか
     マルクス共産主義は夢物語だったのか

第2章 日本に武力闘争路線を押しつけた毛沢東
     迷惑な存在だった毛沢東
     スターリンと中国共産党の思惑
     ソ連、中国に批判された野坂の「平和革命論」
     コミュンフォルムによる武闘闘争路線の押しつけ
     毛沢東の意向に屈した当時の日本共産党
     「共産党は怖い」というイメージのはじまり
     文革と武闘闘争路線の日本への“輸出”
     日本共産党は「宮本修正主義集団」?
     共産党による共産党つぶし
     毛沢東思想が新左翼に与えた悪影響
     毛沢東におもねった社会党、応援したマスコミ
     日中国交正常化交渉の裏で

第3章 中国と日本共産党
     日本共産党の「野党外交」の背後に中国
     北朝鮮工作船自沈事件で中国に媚びる
     チュニジア、パキスタン共に日本共産党訪問後、政権が崩壊
     世界も呆れる、根拠のない中国の拡大主義
     なぜ日本共産党はベトナムの正義の闘いを支持しないのか

第4章 韓国と日本共産党
     朴正煕時代はまともな国として認めていなかった
     朝鮮戦争は当初アメリカが仕掛けたものと規定
     「科学の目」で先を見通すどころか失敗ばかり
     百八十度変化した朝鮮戦争への評価
     帝国主義の脅威から独立を守るために富国強兵を
     日本帝国主義が朝鮮を必要とした理由
     日露戦争によって朝鮮半島を得た日本
     興味深い、かつての韓国大統領の証言
     日韓基本条約と慰安婦問題
     「河野談話」への評価を豹変させた日本共産党の姿勢
     日韓基本条約と慰安婦問題
     韓国軍はベトナムで何をやったか
     「千年恨」というなら千年待つしかない
     韓国の反日に北朝鮮の影響が
     朝日新聞は韓国の前に日本国民に謝罪を

第5章 東京裁判と日本共産党
     精神的「カルタゴの平和」だった日本の戦後
     東京裁判を肯定的に評価している日本共産党
     日本共産党の東京裁判の見方はこじつけに過ぎない
     パル判決から見る東京裁判
     「パル判事が絶対的に正しい」と言い切ったハンキー卿
     東京裁判で通訳されなかった原爆投下に対する論評
     白人国家ではない日本だったから原爆が投下された
     原爆とマルクス主義者・共産党
     原爆で不毛の土地が豊かな沃野に変わる?
     共産主義のソ連が行うことはすべて正しいというドグマ
     「上からの演繹」・唯物史観の間違い
     南京虐殺はあったのか

第6章 靖国神社参拝問題と日本共産党
     靖国神社問題を考えさせられた二つの出来事
     共産党の靖国批判の論理とは
     共産党の靖国批判のどこが問題か
     日本共産党は、中国の靖国批判を内政干渉と言っていた
     靖国神社問題を日本の弱点として衝く中国、韓国
     中国共産党に「人民の感情」などと言う資格はない
     核戦争で中国人民が半分死んでも大丈夫と言った毛沢東

終 章 二転三転し続ける日本共産党
     憲法制定時、唯一反対した日本共産党
     一貫して共産党は改憲政党だった
     自衛隊は憲法違反ではない
     天皇条項でも大転換してきた共産党

付 録 中国の膨張主義と沖縄
     米軍がいなくなった途端に比国領土を強奪
     抑止力についてよく知らない人が首相になる日本
     沖縄の主権問題は未解決とする「人民日報」
     辺野古埋め立ては沖縄側から提案された
     辺野古移転に反対する護憲派、反安保の無責任

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