今日の読書 大国の暴走/渡部恒雄・近藤大介・小泉悠
副題が、『「米・中・露」三帝国はなぜ世界を脅かすのか』ということで、この三帝国の暴走原理をそれぞれ三国の分析している3人で話し合うというのをまとめたものになります。
世界を脅かす暴走という事で、基本的に軍事分析を軸にトランプ大統領、習近平国家主席、プーチン大統領のそれぞれの行動分析と、それぞれの国のバックボーンからくるものなど踏まえたものですね。
この中でも、直近で大統領に就任したばかりのトランプ大統領の狙いであるとか行動基準であるとか、就任後に実際に起こした行動などなどから、現在どこまで危険な状態で有り、危険な状態ならばどこまで踏み込んだものになるのか、危険を回避する場合はどのようなことが起きるのかというものを軸にしています。
トランプ大統領はいわゆる既存の政治家の行動基準からは大きく逸脱し、アメリカが今まで積み上げてきたソフトパワー軽視、同盟国にとって頼れる存在であるというアピールを無にするくらい、損得勘定で動くため、そのまま突っ走った場合アメリカが積み上げてきたものを瓦解させる危険性をはらんでいるという事と、商人らしく全体との交渉という概念そのものがなく、基本一国一国との関係性でだけ物事を考える傾向が強いというか、そういう思考でしかやって来た事が無いため、全体のバランスという概念を破壊する事に無頓着になってしまうのを、アメリカ側がどれだけコントロールできるかにかかっている。
基本、行き当たりばったりで気分次第でどうとでも変わる、表面的には似ていないもののアメリカ版鳩山由紀夫の体をなしていて、日米関係はトップが頭おかしいと振り回されて大変だと現場レベルではむしろ関係が密になるという面も見えたりもするなどなど。
中国はトランプ大統領就任を喜んでいる面があり、トランプの思考と習近平の思考は誓いものがあって理解しやすく、理想や理念という国家観ではなく、商売人の感覚のトランプならばいかようにもやりようがあるという認識であったり、プーチンもアメリカの出方としてはトランプの方がヒラリー大統領就任よりも歓迎できうものであったが、一貫性の無さに振り回されて難儀しているといのが見て取れるというもの。
日本人として感覚が理解出来ないけれども、頭に入れておかなければいけない概念としては、中国もロシアも国境という概念はしっかりと線引きされたものという近代国家の基本を踏まえていないという事。
国家の概念は影響を及ぼす事ができる範囲であって、近代国家としての概念だと国境を踏み込めていてふざけんな喧嘩売っているのか!となるものが、そうではなく自分達が影響を与えているのならばそれが国境というグレーゾーン的な解釈をしていて、国境を脅かすというのは普通に考えれば喧嘩を売っていることになるが、そういう思考そのものがなく、あくまでも自分達の安全を守るためにディフェンスラインを上げているだけという、近代国家の概念を共有していないだけというものですね。
ここら辺の感覚を理解できないと、根本的に頭おかしいで終わるものの、価値観を共有していないからこそ、共有していない部分を理解しておかないとどうしようも無いとなると。
全体的に、いろいろと厄介事だらけで楽観できるものではないが、それこそ第三次世界大戦という大惨事が迫っているかというと、そうはならず小規模衝突が各地で行われるくらいという扱いを予想していると読み取って良いのかなと。
実際問題、ここで書かれているような予想通りになるかどうかは分かりませんし、北朝鮮問題という直近の課題がどう解決されるのか、解決されないまま先延ばしになるのかまで含めて、予想段階ではどうとても出来るという感じですかね。
ただ、結局この三国はガチでやり合いはしたくないというのは本音というのは理解出来ます。
ガチでやり合いたくないという本音があるからといって、些細なきっかけで事が大きくなってしまうというのは歴史上にいくらでもありますし。
1 トランプ政権半年の総括 世界「大混乱」の時代
2 三帝国の「新・三国志」アメリカ・中国・ロシア帝国の野望
3 これから世界で何が起こるのか
4 日本はどうすべきか 9条改正と核武装
世界を脅かす暴走という事で、基本的に軍事分析を軸にトランプ大統領、習近平国家主席、プーチン大統領のそれぞれの行動分析と、それぞれの国のバックボーンからくるものなど踏まえたものですね。
この中でも、直近で大統領に就任したばかりのトランプ大統領の狙いであるとか行動基準であるとか、就任後に実際に起こした行動などなどから、現在どこまで危険な状態で有り、危険な状態ならばどこまで踏み込んだものになるのか、危険を回避する場合はどのようなことが起きるのかというものを軸にしています。
トランプ大統領はいわゆる既存の政治家の行動基準からは大きく逸脱し、アメリカが今まで積み上げてきたソフトパワー軽視、同盟国にとって頼れる存在であるというアピールを無にするくらい、損得勘定で動くため、そのまま突っ走った場合アメリカが積み上げてきたものを瓦解させる危険性をはらんでいるという事と、商人らしく全体との交渉という概念そのものがなく、基本一国一国との関係性でだけ物事を考える傾向が強いというか、そういう思考でしかやって来た事が無いため、全体のバランスという概念を破壊する事に無頓着になってしまうのを、アメリカ側がどれだけコントロールできるかにかかっている。
基本、行き当たりばったりで気分次第でどうとでも変わる、表面的には似ていないもののアメリカ版鳩山由紀夫の体をなしていて、日米関係はトップが頭おかしいと振り回されて大変だと現場レベルではむしろ関係が密になるという面も見えたりもするなどなど。
中国はトランプ大統領就任を喜んでいる面があり、トランプの思考と習近平の思考は誓いものがあって理解しやすく、理想や理念という国家観ではなく、商売人の感覚のトランプならばいかようにもやりようがあるという認識であったり、プーチンもアメリカの出方としてはトランプの方がヒラリー大統領就任よりも歓迎できうものであったが、一貫性の無さに振り回されて難儀しているといのが見て取れるというもの。
日本人として感覚が理解出来ないけれども、頭に入れておかなければいけない概念としては、中国もロシアも国境という概念はしっかりと線引きされたものという近代国家の基本を踏まえていないという事。
国家の概念は影響を及ぼす事ができる範囲であって、近代国家としての概念だと国境を踏み込めていてふざけんな喧嘩売っているのか!となるものが、そうではなく自分達が影響を与えているのならばそれが国境というグレーゾーン的な解釈をしていて、国境を脅かすというのは普通に考えれば喧嘩を売っていることになるが、そういう思考そのものがなく、あくまでも自分達の安全を守るためにディフェンスラインを上げているだけという、近代国家の概念を共有していないだけというものですね。
ここら辺の感覚を理解できないと、根本的に頭おかしいで終わるものの、価値観を共有していないからこそ、共有していない部分を理解しておかないとどうしようも無いとなると。
全体的に、いろいろと厄介事だらけで楽観できるものではないが、それこそ第三次世界大戦という大惨事が迫っているかというと、そうはならず小規模衝突が各地で行われるくらいという扱いを予想していると読み取って良いのかなと。
実際問題、ここで書かれているような予想通りになるかどうかは分かりませんし、北朝鮮問題という直近の課題がどう解決されるのか、解決されないまま先延ばしになるのかまで含めて、予想段階ではどうとても出来るという感じですかね。
ただ、結局この三国はガチでやり合いはしたくないというのは本音というのは理解出来ます。
ガチでやり合いたくないという本音があるからといって、些細なきっかけで事が大きくなってしまうというのは歴史上にいくらでもありますし。
1 トランプ政権半年の総括 世界「大混乱」の時代
2 三帝国の「新・三国志」アメリカ・中国・ロシア帝国の野望
3 これから世界で何が起こるのか
4 日本はどうすべきか 9条改正と核武装