今日の読書 おやすみラフマニノフ/中山七里
『さよならドビュッシー』に続くピアニスト岬洋介シリーズの2作目になります。
今回は音大の完全密室と言える現場から時価2億円相当のストラディバリウスのビオラが姿を消した事を発端とする事件に巻き込まれた定期演奏会を目前とした学生オーケストラの面々が、音大という潰しの利かない大学だからこその将来の不安と事件への不安や懐疑などで押しつぶされそうになりながら奮闘せざるを得ない状況になっていくというもの。
音楽で飯を食べていくというのは狭き門、音大に通っていたとしてもそれは変わらず、大学4年になると現実から目を背けることも出来なくなり、しかもこの作品が発表された2010年といえばリーマンショックからの不況、さらに日本国内は不況期に事業仕分けこそ正義と緊縮財政を派手にぶっ放して不況を加速させるという状況でとにかく学生の不安を煽りまくっていた時期というのもあり、追い詰められ方が半端ない状況になっていて、そんな状況で一縷の望みを賭けて演奏会へと向かう姿は青春ものとしては崖っぷち感が半端ないですね。
『さよならドビュッシー』でもそうでしたが、2作目にしてこのシリーズは追い詰められた若者が追い詰められた中でいかに音楽に対して本気で向かい、与えられた困難を乗り越えるのかというのをやるものなのかと分かりました。
ミステリー要素はミステリー要素でしっかりと抑えていますし、王道感が非常に強いですね。
今回は音大の完全密室と言える現場から時価2億円相当のストラディバリウスのビオラが姿を消した事を発端とする事件に巻き込まれた定期演奏会を目前とした学生オーケストラの面々が、音大という潰しの利かない大学だからこその将来の不安と事件への不安や懐疑などで押しつぶされそうになりながら奮闘せざるを得ない状況になっていくというもの。
音楽で飯を食べていくというのは狭き門、音大に通っていたとしてもそれは変わらず、大学4年になると現実から目を背けることも出来なくなり、しかもこの作品が発表された2010年といえばリーマンショックからの不況、さらに日本国内は不況期に事業仕分けこそ正義と緊縮財政を派手にぶっ放して不況を加速させるという状況でとにかく学生の不安を煽りまくっていた時期というのもあり、追い詰められ方が半端ない状況になっていて、そんな状況で一縷の望みを賭けて演奏会へと向かう姿は青春ものとしては崖っぷち感が半端ないですね。
『さよならドビュッシー』でもそうでしたが、2作目にしてこのシリーズは追い詰められた若者が追い詰められた中でいかに音楽に対して本気で向かい、与えられた困難を乗り越えるのかというのをやるものなのかと分かりました。
ミステリー要素はミステリー要素でしっかりと抑えていますし、王道感が非常に強いですね。