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今日の読書 ペルーを知るための66章/細谷広美・編著

今シーズン、予想外の好調な滑り出しを見せているFC町田ゼルビアですが、その好調の要因の1つが新加入のペルー人ロメロ・フランク選手の活躍。

ペルーといえば基本的な知識というと、アンデス文化とかインカ帝国があった地域、ナスカの地上絵があるところ、元大統領が日系人のアルベルト・フジモリという程度のもので、さすがにこれは表層的過ぎる知識でしかないなという事で、表層よりは多少知識を深めておくのも悪くは無いということで、手を出しました。

基本スペイン人に支配される前の時代というのは、文献が残っているわけでもなく、遺跡から推測するものがほとんどと言う事で、考古学的なものになるわけですが、面白いのは山岳地帯だらけで高所での生活として発展しているのと、いわゆる平地民との差異と交流によって地域間の発展が為されているところですね。

神殿が残っているなど、キリスト教に滅ぼされる前の民族宗教関連のものは、改めて滅ぼされて勿体ないと思わずにはいられないんですが、それ以降の歴史、近代以降は明らかにキリスト教徒にあらずば人に非ずという勢いがあったわけで、なかなか難しかったんだろうなぁというのもありますね。

面白かったのはスペイン人によるこの地域の制圧は少人数で全てをなしえたので、いろいろな説、果てしなくスペイン人が強かったとか、露骨に謀略の限りを使ったとかがあるものの、単純に全体でスペイン人と現地人が一斉に戦闘を行ったわけではないから、小規模戦を順番に片付け行った結果、少数で圧倒的多数を制圧しただけという説ですね。

スペイン人統治後の人種の交わり方で、ペルーとしてのアイデンティティって何?とか、東アジア移民、日本人移民の苦労、第二次大戦のアメリカによる露骨な差別だとか、全体的にひっくるめて、比較的暗めの記述が多くなってしまうのは仕方が無いのかもしれないですね。

元知識が少なすぎたので、あまり覚えきれないのですが、初代インカ皇帝であるマンコ・カパックという名前は今後忘れなそうというか、仮に世界史の教科書で名前が出てきていたらば、頭の悪い男子高校生が大声でインカ皇帝の名前を叫んでいたんだろうなぁって思わずにはいられなかったですね。

少なくとも、私の知っているところならば、確実に叫んでいたというのが容易に想像出来ました。

I 最初のアメリカ人からインカまで

第1章 アンデスの自然と古代文明――文明を生み出した多様な自然環境
第2章 最初のアメリカ人――アジアからアメリカへ
第3章 採集狩猟時代――変化する自然環境への適応
第4章 農耕と牧畜・漁労の登場――文明形成の基盤
第5章 神殿の誕生――形成期初期の社会発展
第6章 形成期の神殿と社会――神殿更新と社会発展
第7章 多様な地方文化の時代――モチェとナスカ
第8章 神殿と都市――ティワナクとワリ
第9章 近づく帝国の足音――地方王国の拡大
第10章 インカ帝国の成立――インカの神話的世界
第11章 帝都クスコの整備とインカの世界観――双分制と三分制
第12章 インカの地方支配と経済システム――インフラ整備と租税

II 征服、独立、国民国家への道

第13章 スペイン人の到来――征服者フランシスコ・ピサロ
第14章 カハマルカの戦い――インカ帝国の制圧
第15章 スペイン植民地支配の確立――征服者どうしの争い
第16章 ビルカバンバの新インカ帝国――マンコ・インカからトゥパック・アマル1世まで
第17章 ポトシ銀山と先住民社会の変容――副王トレドの大仕事
第18章 植民地時代のリマ市――都市文化の爛熟と啓蒙時代
第19章 トゥパック・アマルの反乱――植民地の危機とブルボン改革
第20章 プマカワとサンマルティン――独立戦争(1)スペイン領植民地最後の牙城
第21章 ボリーバル――独立戦争(2)フニンとアヤクチョの戦い
第22章 「アヤクチョの英雄たち」の時代――ペルー・ボリビア連合とグアノ・ブーム
第23章 もうひとつの「太平洋戦争」――グラウとボログネジ
第24章 立ちなおるペルー――カセレスからレギーアまで
第25章 アプラとマリアテギ――1920年代のペルー急進主義
第26章 アプラの武力闘争時代――1930年代の激動
第27章 エクアドル・ペルー紛争――第2次世界大戦から1963年まで

III 現代ペルーの政治と経済

第28章 「失われた機会」――非合意社会とフリーライダー
第29章 引き延ばされた改革――寡頭支配と一次産品輸出経済体制
第30章 ペルー革命――軍による改革で変わる社会
第31章 「失われた10年」――民主主義の幕開けと古い政党政治
第32章 センデロ・ルミノソの台頭――萎縮する市民社会
第33章 日系人大統領の登場――フジモリの新自由主義革命
第34章 資源開発型経済の光と影――「黄金の台座に座った乞食」を脱することができるか
第35章 フジモリ政権と一変した日本との関係――「日本カード」は活かされたか
第36章 革命政権の末路――フジモリの日本亡命
第37章 初の先住民系大統領、トレド政権――輸出ブームの陰で混迷する政治
第38章 自由貿易・投資による急速な経済成長――第2期ガルシア政権の変貌ぶり
第39章 「社会的包摂を伴う成長」へのウマラ左派政権の挑戦――親子2代の日系大統領の誕生は成らず

IV 自然環境とその利用

第40章 多様な環境――高地は住みにくいか
第41章 ジャガイモとトウモロコシ――ペルーの主作物
第42章 アンデスのラクダとユニークな牧畜――搾乳をしない、定住的牧畜が成り立った理由は?

V 多様な人種と文化

第43章 多様な人種構成と自然環境――コスタ・シエラ・セルバ
第44章 インディオとは誰か?――文化としての人種
第45章 「魂の征服」――カトリックの布教とワカ信仰
第46章 フォーク・カトリシズム――聖人崇拝とバラヨック
第47章 アンデスの先住民宗教――山の神信仰とパチャママ
第48章 奇跡と巡礼――コイリュ・リティ
第49章 征服の痕跡――アンデスの妖怪ヘンティルとピシュタコ
第50章 暴力の時代と先住民――真実和解委員会と平和構築
第51章 多彩なアンデス音楽――シエラの音楽
第52章 クレオル音楽の黎明期――コスタの音楽(1)
第53章 クレオル音楽のブーム以降――コスタの音楽(2)
第54章 移住者たちの音楽――チチャとアンデス・ロック
第55章 国産ロック――人種、階級の壁とグローバル化
第56章 新しい演劇、ユヤチカニ――アンデス世界と西欧的世界の狭間で
第57章 マルティン・チャンビ――ラテンアメリカを代表するインディオの写真家
第58章 小説の誕生からペルー伝説集へ――ペルーの文学(1)
第59章 モデルニスモから現代小説へ――ペルーの文学(2)
第60章 日本語で読めるペルー文学――ペルーの文学(3)

VI 日系人社会の歩み

第61章 日本人移民が生まれた背景――奴隷制・クーリー・契約農園労働者
第62章 第2次世界大戦以前の日系人――移民から民族集団へ
第63章 第2次世界大戦と日系人――排日運動・強制連行・戦後の再出発
第64章 現代における日系人のプロフィール――世代構成・職業構成・イメージ
第65章 日本社会と日系ペルー人の新しい関係――移民とデカセギ
第66章 グローバル時代における在外ペルー人――21世紀にペルー人として生きる意味とは

テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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