今日の読書 平城京/安部龍太郎
遣唐使船の船長だった阿部船人は白村江の戦いの敗戦時に独自行動をしたために朝廷から処罰を受ける立場になっていあ。
その船人の所に藤原京から唐の長安に並ぶ新都造営を行う手助けをするように兄から打診される。
3年という限られすぎた期限が決められているのは、朝廷の1の実力者である藤原不比等の命であり、阿部一族は失敗が許されない一族の存亡を賭けた権力争い。
朝廷の表向きの権力争いと、遷都を邪魔しようとする隠れた裏の謀略とがない交ぜとなりながら平城京の完成を目指すというお話です。
平城京の知識というと、710年完成という年号の事くらいしかよく分かっていなかったりするのですが、白村江の戦いの敗戦による百済の滅亡と日本と唐との関係改善が平城京遷都の重要な意味があったとするのを軸にされているのは、教科書的な知識では持ち得ていなかったものなので、小説としてどこまで拡大解釈してネタにしたのかは分かっていなかったりしますが、それはそれとして楽しく読めました。
登場人物も主人公である阿部船人については初めて見る名前な気がしますが、藤原不比等であったり、阿部仲麻呂、吉備真備といった名前は見知っているので、そういえばこの時代の人だったんだなぁという記憶の掘り起こしにも役立ちました。
この時代の歴史小説って相当に珍しいので、戦国時代や幕末もの以外の歴史小説というのも読んでみたいという人は毛色が違って楽しめるのではないかと思います。
その船人の所に藤原京から唐の長安に並ぶ新都造営を行う手助けをするように兄から打診される。
3年という限られすぎた期限が決められているのは、朝廷の1の実力者である藤原不比等の命であり、阿部一族は失敗が許されない一族の存亡を賭けた権力争い。
朝廷の表向きの権力争いと、遷都を邪魔しようとする隠れた裏の謀略とがない交ぜとなりながら平城京の完成を目指すというお話です。
平城京の知識というと、710年完成という年号の事くらいしかよく分かっていなかったりするのですが、白村江の戦いの敗戦による百済の滅亡と日本と唐との関係改善が平城京遷都の重要な意味があったとするのを軸にされているのは、教科書的な知識では持ち得ていなかったものなので、小説としてどこまで拡大解釈してネタにしたのかは分かっていなかったりしますが、それはそれとして楽しく読めました。
登場人物も主人公である阿部船人については初めて見る名前な気がしますが、藤原不比等であったり、阿部仲麻呂、吉備真備といった名前は見知っているので、そういえばこの時代の人だったんだなぁという記憶の掘り起こしにも役立ちました。
この時代の歴史小説って相当に珍しいので、戦国時代や幕末もの以外の歴史小説というのも読んでみたいという人は毛色が違って楽しめるのではないかと思います。