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今日の読書 智将は敵に学び愚将は身内を妬む/中村彰彦

智将のもとで才能を発揮するか、愚将のもとで不運を嘆くかという本人の能力を生かせるかどうかも環境が重要、主将と補佐役の相性によって空気が変わるという歴史のダイナイズムと言うところに力点をおいてまとめられた論評集という形の物ですね。

中村彰彦が小説に使うために史料を散々当たった上で気がついたことや、気になったことが多目になっていますが、歴史小説を書くとなると、いい加減な事を書くわけにはいかないので史料に散々当たるわけですが、そうなると小説としての題材として使うというだけではなく、こういう使い方も出来るんだよなって思ったりはしますね。

仮にどれだけ優秀な人材であっても、上司に当たる者が足を引っ張ると、どうにもできなくなるというのは時代に関係無く共通するものですが、身内の足の引っ張り合いほどくだらないものってないよねって改めて感じたりしますね。

基本的には歴史上のことであって、現在に直結するものは少な目なんですが、江戸時代のお庭番の川村修就が新潟では日本海が遠浅の海の影響で砂が街に飛び交いすぎるので防砂林を作り、その成果が大きなものだったのに、現代ではその林が人目に付かない場所を作りまくり、北朝鮮による拉致多発地域になってしまっていたというのが、当初は思いも付かなかった悪影響になってしまって、なんだかなぁと。

これは、防砂林が悪いのでは無く、北朝鮮の工作員が極悪だったというだけですがね。

さらにゴジラに関するものが最後にあって、浮きまくっているというのも気になったりはしました。

1章 反目し合った君臣たち
 豊臣秀吉はなぜ養子秀次を憎んだか
 徳川家康を袖にした武田家の姫君
 関ヶ原の抗命 小早川秀明の主命を拒否した松野主馬
 豊臣家家老・大野治長、真田幸村の戦略眼を理解せず
 将軍になりそこねた二人の男 源義経と徳川忠長
 「刃傷松の廊下」余話 大目付を告発した目付・多門伝八郎

2章 名コンビ列伝
 どこまでも一枚岩 上杉景勝と直江兼続
 広島城明け渡し その時福島正則家の城代家老はどう動いたか
 日清戦争/伊東祐亨・島村速雄がみせた勝利の采配
 日露戦争/大国に挑んだ隼の児玉源太郎・ヌーボー式の大山巌

3章 歴史の水面下
 江戸時代に活躍した忍者たち
 幕末・維新の忍者たち
 熊本城物語
 還暦ゴジラ 咆吼いまだ止まらず!

テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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