今日の読書 イタリアの歴史を知るための50章/高橋進 村上義和(編著)
歴史についてしっかりと知識がないくせに、ネタとして知っていたいなぁくらいの気持ちはあるので、いわゆる専門的なものではないけれども、適当な事を書いているわけではないものを読むのは好きなので、たまには日本史関連以外のものも目を通すのも良いだろうと言うことで、世界史分野でも1国のみに絞った物というのも良かろうということでイタリアを選んでみました。
イタリアの歴史についてはぼんやりとした知識しかない私であっても、古代、中世、近代、現代通して、それぞれの区分で全く分からない事しか無いという事は無く、軽めの知識は持ち得ていたなと再確認でき、しかも都市名を出されても大体どこら辺(北部か南部か半島内か島なのか程度)か分かるので、改めてイタリアすごいなって思ってしまいましたね。
ファシズム関係の事を中心に政治体制絡みのことは、イタリアの歴史の中では一応それなりに触れたことがあったのですが、改めて左右の対立関係という視点だけで見ていてはわけが分からなく成るというか、出発点が左翼で暴力的な進化をしてから民族主義色が強まったりとかいう流れがあったりすると、根本的に分類しようとする事そのものが無理じゃねぇかと思ったりするのは、現在の日本の政治勢力の表看板と経済政策の中身との乖離が激しい(根本的に理解していない人が政治家をやっている)のと似ているなぁとか、日本人として理解を妨げる要素としてキリスト教という存在を中心に保守と革新という対立構造があるというのが大きいなぁとか思ったりはありますね。
第Ⅰ部 古代
1 ローマの成立と発展――都市国家から地中海世界の覇者へ
2 ローマの「内乱の一世紀」――カエサルの権力掌握と暗殺
3 ローマ帝政前期のイタリア――「ローマの平和」から「3世紀の危機」へ
4 古代末期のイタリア――キリスト教の普及とゲルマン民族の侵入
第Ⅱ部 中世~ルネサンス
5 紀元1000年ごろのイタリア半島――6~11世紀ごろの北部・中部・南部イタリア
6 コムーネの誕生と展開――11~13世紀ごろの様相
7 南イタリアの展開――外国勢力の支配
8 ローマ教皇庁とイタリア――普遍性と地域性
[コラム1]十字軍とイタリア
9 中世イタリアの港湾都市の興亡――地中海世界とイタリア
[コラム2]イタリア中世都市の形態学
10 人文主義と「国家」の理念――領域国家フィレンツェの新たな歴史像
11 都市コムーネから領域国家へ――中世後期中北部イタリア半島の諸国家
12 市民的宗教――コムーネと一体の信仰
13 中世の都市生活――いかに住まい、いかに生きたか
14 建築家という職能の形成に向けて――フィレンツェの建設現場
15 修道会の活動――聖と俗のあいだで
16 ルネサンスと宗教改革・対抗宗教改革――人文主義の基盤のうえに
[コラム3]イタリアの食文化――野菜が支えるイタリア料理
第Ⅲ部 近代
17 16世紀のイタリア――近世の始まり
18 17世紀のイタリア――動乱のなかで
19 18世紀イタリアの政治――ヨーロッパ国際政治のなかのイタリア半島
20 17・18世紀のイタリア経済学――近代経済学への貢献
21 イタリア啓蒙――ムラトーリとその残響
22 啓蒙改革――18世紀イタリアの改革
23 フランス革命とナポレオン支配――イタリア史を学び、フランス史を学ぶ
24 マッツィーニ、カヴールとガリバルディ――イタリア統一の三傑
25 イタリア統一の過程――「リソルジメント」の時代
[コラム4]イッレデンティズモとトリエステ
26 リソルジメント期の思想と芸術――ロマン主義はどう根づいたか
27 統一後の議会と行政――自由主義期議会の構成・活動と行政の変容
28 クリスピとジョリッティ――ある自由主義の相貌
29 ローマ問題の発生とカトリック運動――国家と教会
30 社会主義運動の台頭――アナーキズムから改良主義へ
[コラム5]南部主義の系譜
31 自由主義期の外交と植民地政策――「列強」の座を求めて
32 イタリア王国の産業――農業と工業の近代化
33 世紀転換期の思想と芸術――ヴェリズモ、頽廃主義、未来派
[コラム6]移民大国イタリア
第Ⅳ部 現代
34 20世紀の幕開け――ジョリッティ時代から第一次世界大戦へ
35 ヴェルサイユ体制と戦後危機――両極化するイタリア社会
36 人民党と社会党・共産党――カトリック政党の誕生と社会党の分裂
37 20世紀前半のイタリア思想――自由主義、ナショナリズム、カトリック、社会主義
[コラム7]イタリアのマルクス主義――グラムシを中心に
38 ファシズム運動の誕生とムッソリーニ政権の成立――苦境から生まれた「ローマ進軍」
39 ファシズム体制――社会と文化のファシスト化
40 エチオピア戦争、スペイン内戦介入から第二次世界大戦へ――ファシスト・イタリアの黄昏
41 レジスタンスとファシズムの崩壊――イタリア共和国の礎
[コラム8]歴史認識と歴史修正主義
42 イタリア共和国の成立とイタリア共和国憲法――国民が選択した共和制と政党間の「協定」としての憲法
[コラム9]地域の個性 北と南
43 戦後再建と中道政治――左右対立と安定の摸索
44 改革と社会運動の時代――経済成長から「鉛の時代」まで
[コラム10]イタリアの女性に妊娠中絶の権利はあるか
45 イタリア型福祉国家の成立と変容――弱い国家と低い体系性のなかで独自に発展する福祉国家
46 第一共和制から第二共和制へ――左右二極化へ向けて
[コラム11]映画で学ぶイタリア史――その扉を開くために
47 憲法改正と分権化――あるべき国と州等の関係の模索
48 ヨーロッパ統合とイタリア――EUへの期待と現実
49 20世紀イタリアの思想(20世紀後半~21世紀)――民主主義についての議論
[コラム12]ヴァティカン 教皇が空を飛ぶこと
50 21世紀のイタリア――南の思想と「中堅」国家
[コラム13]戦争犯罪と戦後賠償
イタリアの歴史についてはぼんやりとした知識しかない私であっても、古代、中世、近代、現代通して、それぞれの区分で全く分からない事しか無いという事は無く、軽めの知識は持ち得ていたなと再確認でき、しかも都市名を出されても大体どこら辺(北部か南部か半島内か島なのか程度)か分かるので、改めてイタリアすごいなって思ってしまいましたね。
ファシズム関係の事を中心に政治体制絡みのことは、イタリアの歴史の中では一応それなりに触れたことがあったのですが、改めて左右の対立関係という視点だけで見ていてはわけが分からなく成るというか、出発点が左翼で暴力的な進化をしてから民族主義色が強まったりとかいう流れがあったりすると、根本的に分類しようとする事そのものが無理じゃねぇかと思ったりするのは、現在の日本の政治勢力の表看板と経済政策の中身との乖離が激しい(根本的に理解していない人が政治家をやっている)のと似ているなぁとか、日本人として理解を妨げる要素としてキリスト教という存在を中心に保守と革新という対立構造があるというのが大きいなぁとか思ったりはありますね。
第Ⅰ部 古代
1 ローマの成立と発展――都市国家から地中海世界の覇者へ
2 ローマの「内乱の一世紀」――カエサルの権力掌握と暗殺
3 ローマ帝政前期のイタリア――「ローマの平和」から「3世紀の危機」へ
4 古代末期のイタリア――キリスト教の普及とゲルマン民族の侵入
第Ⅱ部 中世~ルネサンス
5 紀元1000年ごろのイタリア半島――6~11世紀ごろの北部・中部・南部イタリア
6 コムーネの誕生と展開――11~13世紀ごろの様相
7 南イタリアの展開――外国勢力の支配
8 ローマ教皇庁とイタリア――普遍性と地域性
[コラム1]十字軍とイタリア
9 中世イタリアの港湾都市の興亡――地中海世界とイタリア
[コラム2]イタリア中世都市の形態学
10 人文主義と「国家」の理念――領域国家フィレンツェの新たな歴史像
11 都市コムーネから領域国家へ――中世後期中北部イタリア半島の諸国家
12 市民的宗教――コムーネと一体の信仰
13 中世の都市生活――いかに住まい、いかに生きたか
14 建築家という職能の形成に向けて――フィレンツェの建設現場
15 修道会の活動――聖と俗のあいだで
16 ルネサンスと宗教改革・対抗宗教改革――人文主義の基盤のうえに
[コラム3]イタリアの食文化――野菜が支えるイタリア料理
第Ⅲ部 近代
17 16世紀のイタリア――近世の始まり
18 17世紀のイタリア――動乱のなかで
19 18世紀イタリアの政治――ヨーロッパ国際政治のなかのイタリア半島
20 17・18世紀のイタリア経済学――近代経済学への貢献
21 イタリア啓蒙――ムラトーリとその残響
22 啓蒙改革――18世紀イタリアの改革
23 フランス革命とナポレオン支配――イタリア史を学び、フランス史を学ぶ
24 マッツィーニ、カヴールとガリバルディ――イタリア統一の三傑
25 イタリア統一の過程――「リソルジメント」の時代
[コラム4]イッレデンティズモとトリエステ
26 リソルジメント期の思想と芸術――ロマン主義はどう根づいたか
27 統一後の議会と行政――自由主義期議会の構成・活動と行政の変容
28 クリスピとジョリッティ――ある自由主義の相貌
29 ローマ問題の発生とカトリック運動――国家と教会
30 社会主義運動の台頭――アナーキズムから改良主義へ
[コラム5]南部主義の系譜
31 自由主義期の外交と植民地政策――「列強」の座を求めて
32 イタリア王国の産業――農業と工業の近代化
33 世紀転換期の思想と芸術――ヴェリズモ、頽廃主義、未来派
[コラム6]移民大国イタリア
第Ⅳ部 現代
34 20世紀の幕開け――ジョリッティ時代から第一次世界大戦へ
35 ヴェルサイユ体制と戦後危機――両極化するイタリア社会
36 人民党と社会党・共産党――カトリック政党の誕生と社会党の分裂
37 20世紀前半のイタリア思想――自由主義、ナショナリズム、カトリック、社会主義
[コラム7]イタリアのマルクス主義――グラムシを中心に
38 ファシズム運動の誕生とムッソリーニ政権の成立――苦境から生まれた「ローマ進軍」
39 ファシズム体制――社会と文化のファシスト化
40 エチオピア戦争、スペイン内戦介入から第二次世界大戦へ――ファシスト・イタリアの黄昏
41 レジスタンスとファシズムの崩壊――イタリア共和国の礎
[コラム8]歴史認識と歴史修正主義
42 イタリア共和国の成立とイタリア共和国憲法――国民が選択した共和制と政党間の「協定」としての憲法
[コラム9]地域の個性 北と南
43 戦後再建と中道政治――左右対立と安定の摸索
44 改革と社会運動の時代――経済成長から「鉛の時代」まで
[コラム10]イタリアの女性に妊娠中絶の権利はあるか
45 イタリア型福祉国家の成立と変容――弱い国家と低い体系性のなかで独自に発展する福祉国家
46 第一共和制から第二共和制へ――左右二極化へ向けて
[コラム11]映画で学ぶイタリア史――その扉を開くために
47 憲法改正と分権化――あるべき国と州等の関係の模索
48 ヨーロッパ統合とイタリア――EUへの期待と現実
49 20世紀イタリアの思想(20世紀後半~21世紀)――民主主義についての議論
[コラム12]ヴァティカン 教皇が空を飛ぶこと
50 21世紀のイタリア――南の思想と「中堅」国家
[コラム13]戦争犯罪と戦後賠償