今日の読書 セイレーンの懺悔/中山七里
不祥事によりBPO勧告を受けた帝都テレビの番組であるアフタヌーンJAPAN。
社内は責任問題と権力争いとが同時に起こり、それまで番組制作の主力だった社会部はピンチに立たされ一発逆転を狙うスクープに飢えていた。
そこに、女子高生誘拐事件が起き、エース記者と若手記者が組んで取材に奔走する事になるというのが話の始まりになります。
テレビ局、マスメディアの意義であるとか報道姿勢、正義を気取った表看板も、今では単なる傲慢で野次馬根性剥き出しの儲け主義であるとか、自分達の正義の押しつけを無自覚にばらまいているだけの存在になっている。
警察の捜査を取材しながら、若手記者はそういった現実と嫌でも向かい合わなければならなくなり、事件にも普通の記者以上に関わらざるを得ない立場になったりというものですね。
マスメディアが権力の監視役であるという立場、これが現在マスメディア自身も権力であるという事に一般人は気付いているし、それに無自覚なマスメディアに対して反権力的な気持ちを持つようになっていますが、未だに自分達は監視される側の権力であるという自覚のなさが問題点となるという話になっていて、帯に地上波ドラマ化不可能と煽るだけのものになっています。
マスメディアを全てひっくるめてマスゴミ扱いするというのは、それはそれで不正解だと思いますが、こういう所がマスゴミと指摘したくなる部分であるという人は面白く読めるミステリーになっていると思います。
社内は責任問題と権力争いとが同時に起こり、それまで番組制作の主力だった社会部はピンチに立たされ一発逆転を狙うスクープに飢えていた。
そこに、女子高生誘拐事件が起き、エース記者と若手記者が組んで取材に奔走する事になるというのが話の始まりになります。
テレビ局、マスメディアの意義であるとか報道姿勢、正義を気取った表看板も、今では単なる傲慢で野次馬根性剥き出しの儲け主義であるとか、自分達の正義の押しつけを無自覚にばらまいているだけの存在になっている。
警察の捜査を取材しながら、若手記者はそういった現実と嫌でも向かい合わなければならなくなり、事件にも普通の記者以上に関わらざるを得ない立場になったりというものですね。
マスメディアが権力の監視役であるという立場、これが現在マスメディア自身も権力であるという事に一般人は気付いているし、それに無自覚なマスメディアに対して反権力的な気持ちを持つようになっていますが、未だに自分達は監視される側の権力であるという自覚のなさが問題点となるという話になっていて、帯に地上波ドラマ化不可能と煽るだけのものになっています。
マスメディアを全てひっくるめてマスゴミ扱いするというのは、それはそれで不正解だと思いますが、こういう所がマスゴミと指摘したくなる部分であるという人は面白く読めるミステリーになっていると思います。