今日の読書 靴に棲む老婆／エラリー・クイーン

探偵エラリー・クイーンを主人公にした本格ミステリの代名詞的存在でもあるエラリー・クイーンの長編小説になります。

靴屋で大成功し巨万の富を得て、靴の家と呼ばれる家に住む老婆と６人の子供達。

癖の強いというか精神病扱いだらけの一家で決闘騒ぎが起き、決闘による死傷者を出さないためにエラリー・クイーンが策を講じたはずが、目の前で殺人事件が起きてしまってというものになります。

これは相続争いが起きますよというお約束、マザーグースが事件に絡んでくるというお約束、狂人なのか正気なのか分かりかねるいかにもなお約束と揃えて、論理的な謎解き中心で進めながらもという、いかにもなお約束を詰め込み、解決もなかなか詰め込んでいくという２０世紀初頭の本格ミステリ黄金期として後世に影響を与えているなと思えるものになっています。

色々と翻訳というか言葉の選択において、時代を感じさせるというか放送コードに引っかかりまくりのものとかあり、そういう観点で気になりまくりですが、古典作品を読むというのはそれが醍醐味でもあると思わされますね。

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靴に棲む老婆 (創元推理文庫)