今日の読書 クスノキの番人/東野圭吾
貧乏出身がゆえに高卒で働き始め、上手く立ち回れずに窃盗で逮捕されるという所から、存在すら知らなかった叔母さんの助けにより逮捕から逃れる事ができたが、その代わりに祈れば願いが叶うと噂をされているクスノキの番人という不思議な役目を受け入れる事になるという話になります。
貧乏人がそれまで知らなかった金持ちの血族に後継者として引っ張られるという類いの話は定番の中の1つですし、ともすれば安易で使い古されたものになりかねませんが、出だしこそそういう展開になるのかと思わせておいて、急に金持ち世界に放り込まれるわけでも無く、与えられた役割はパワースポット扱いされているが、実際に祈念する事によって恩恵がある意味のある儀式のようだけれども、それについては具体的にはよく分からないというところから始まるというものになります。
『秘密』『時生』『ナミヤ雑貨店の奇跡』と並ぶ扱いである事を帯で煽っていますが、それに通じる派手とは言い切れないSF要素を組み込んだど真ん中王道なヒューマンストーリーという共通点はあり、良い意味で万人受けする作品ですね。
王道具合とそれだけではない細かな所での仕掛け具合が高い水準で融合している地力の高さが、東野圭吾作品だよなとここ最近読んでいる中にも面白い作品に出会っていますが次へ次へと読み進めさせる力という意味では群を抜く感じ。
完全に狙って王道ヒット作品にしているなと思いますが、狙って狙い通りにできる事そのものが凄い事ですからね。
貧乏人がそれまで知らなかった金持ちの血族に後継者として引っ張られるという類いの話は定番の中の1つですし、ともすれば安易で使い古されたものになりかねませんが、出だしこそそういう展開になるのかと思わせておいて、急に金持ち世界に放り込まれるわけでも無く、与えられた役割はパワースポット扱いされているが、実際に祈念する事によって恩恵がある意味のある儀式のようだけれども、それについては具体的にはよく分からないというところから始まるというものになります。
『秘密』『時生』『ナミヤ雑貨店の奇跡』と並ぶ扱いである事を帯で煽っていますが、それに通じる派手とは言い切れないSF要素を組み込んだど真ん中王道なヒューマンストーリーという共通点はあり、良い意味で万人受けする作品ですね。
王道具合とそれだけではない細かな所での仕掛け具合が高い水準で融合している地力の高さが、東野圭吾作品だよなとここ最近読んでいる中にも面白い作品に出会っていますが次へ次へと読み進めさせる力という意味では群を抜く感じ。
完全に狙って王道ヒット作品にしているなと思いますが、狙って狙い通りにできる事そのものが凄い事ですからね。