今日の読書 雪月花/北村薫
謎解き私小説と副題がつけられ、そのままの内容になっています。
作者である北村薫が本を読んで引っかかったり、かつて読んでいた内容を微妙に覚えているけれども実際にはどうであったかと気になって調べてみたり、編集者との会話で気になった事や知らなかった事、世代によって手にした本のタイトルが違ったという事が調べて分かったりなどなど、日常の謎を文字通り日常的に考えているんだなと、作家って凄いなと思わされるものになっています。
北村薫はもともとミステリ作家としてデビューする前は高校の国語教師だったという事もあり、文学作品関係の話が多くなってくるのですが、太宰治と松本清張が同い年であるとか、それを発端にいろいろと話が広がっていくあたりは、発想の飛躍というのはこういう事なんだろうなと。
どうでもいい事ですが、坂口安吾に関する事の中で、平野謙と出て来て私は送りバントの上手い強肩外野手しか思い浮かばなかったのですが、同じ名前の文芸評論家がいたのですね、特にそっちには触れずに常識のように扱われているので、世代の違いや専門知識の違いによって常識は別物になるというのを思わずにはいられないのですが、当時の流行が当たり前のように書かれている小説は場合によっては誤植と勘違いされるというのもネタになっていたりもするので、説得力があると思わずにはいられない。
作者である北村薫が本を読んで引っかかったり、かつて読んでいた内容を微妙に覚えているけれども実際にはどうであったかと気になって調べてみたり、編集者との会話で気になった事や知らなかった事、世代によって手にした本のタイトルが違ったという事が調べて分かったりなどなど、日常の謎を文字通り日常的に考えているんだなと、作家って凄いなと思わされるものになっています。
北村薫はもともとミステリ作家としてデビューする前は高校の国語教師だったという事もあり、文学作品関係の話が多くなってくるのですが、太宰治と松本清張が同い年であるとか、それを発端にいろいろと話が広がっていくあたりは、発想の飛躍というのはこういう事なんだろうなと。
どうでもいい事ですが、坂口安吾に関する事の中で、平野謙と出て来て私は送りバントの上手い強肩外野手しか思い浮かばなかったのですが、同じ名前の文芸評論家がいたのですね、特にそっちには触れずに常識のように扱われているので、世代の違いや専門知識の違いによって常識は別物になるというのを思わずにはいられないのですが、当時の流行が当たり前のように書かれている小説は場合によっては誤植と勘違いされるというのもネタになっていたりもするので、説得力があると思わずにはいられない。