今日の読書 覇王の神殿/伊東潤
日本を仏教国家とし確立させようと奮闘した蘇我馬子を主人公とした歴史小説になります。
歴史上の人物で知名度があったとしても古代は史料が豊富というわけではないので小説になる事は少ないのですが、作者初の古代を舞台とした歴史小説になります。
蘇我馬子を主人公にしておりながら、いきなり蘇我氏が実権を失う乙巳の変で蘇我入鹿が殺害されるプロローグから始まるというのは驚きになりますかね。
まだ日本としての形が定まりきっておらず、外交面を考えても仏教を取り入れないと対等にやり合えないという事で仏教を国教として取り入れ、教養面の強化と鎮護国家としての役割を果たさせようとする事を軸に、それを成し遂げるために権力闘争に勝たなければいけないと蘇我馬子が物部氏を排除したり天皇家(当時大王)の実験をとったりという権謀術数あふれる物語となっています。
古代史上の人物というのは、戦国武将と比べるとキャラクターとしてのイメージというのは強くないのですが、推古天皇や聖徳太子をこういう立ち位置にするんだという驚きはありました。
歴史小説はどうしても知名度や話の作りやすさなどなどで戦国時代と幕末に偏りがちになるので、古代を舞台にしたものはもっとあって良いかなと思えましたね。
プロローグで扱われているのもあって、乙巳の変絡みで続編的感じの作品も期待していいのかなとか勝手に思ったりも。
歴史上の人物で知名度があったとしても古代は史料が豊富というわけではないので小説になる事は少ないのですが、作者初の古代を舞台とした歴史小説になります。
蘇我馬子を主人公にしておりながら、いきなり蘇我氏が実権を失う乙巳の変で蘇我入鹿が殺害されるプロローグから始まるというのは驚きになりますかね。
まだ日本としての形が定まりきっておらず、外交面を考えても仏教を取り入れないと対等にやり合えないという事で仏教を国教として取り入れ、教養面の強化と鎮護国家としての役割を果たさせようとする事を軸に、それを成し遂げるために権力闘争に勝たなければいけないと蘇我馬子が物部氏を排除したり天皇家(当時大王)の実験をとったりという権謀術数あふれる物語となっています。
古代史上の人物というのは、戦国武将と比べるとキャラクターとしてのイメージというのは強くないのですが、推古天皇や聖徳太子をこういう立ち位置にするんだという驚きはありました。
歴史小説はどうしても知名度や話の作りやすさなどなどで戦国時代と幕末に偏りがちになるので、古代を舞台にしたものはもっとあって良いかなと思えましたね。
プロローグで扱われているのもあって、乙巳の変絡みで続編的感じの作品も期待していいのかなとか勝手に思ったりも。