今日の読書 医学のつばさ／海堂尊

『医学のたまご』『医学のひよこ』と続いてきた桜宮市を舞台にして、世界的なゲーム理論学者の息子でありながら、別に天才というわけではないのに医学生となってしまった曾根崎薫を主人公としたシリーズの最終作になります。

『医学のたまご』から『医学のひよこ』までは１２年間書かれていなく、２０２２年が舞台というのはちょっとした近未来だったのが、現実の方が直近のものになって色々と調整もひつようなくらいだったのが、『医学のひよこ』から『医学のつばさ』は間を置かずというか、１冊に纏めようと思えば１冊にまとまるよねという話の繋がりで立て続けに出されるという。

メインが中学生という事もあり、メインターゲット層を低く見積もっているからこそ１冊を長くしなかったというのはあるでしょう。

不思議な卵を見付け未知な生物が生まれ、中学生達が東城大学医学部で育てていこうとしたことが大人の事情で邪魔されてというところから、何とか奪還しようとするという結末編となります。

アメリカにいるゲーム理論学者の父親との連絡は絶たれてしまい、頼る事は出来ず代わりに味方になりそうな大人達と手を組んだり利用したりと奮闘するという事ですが、海堂尊作品の桜宮サーガ登場人物が入り乱れまくるというのはすごくらしい作品ですね。

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医学のつばさ [ 海堂　尊 ]