今日の読書 能面検事の奮迅/中山七里
空気を読んだり忖度したり一切せずに、着々と法に則って調査する古都で能面検事と呼ばれる大阪地検一級検事の不破を主人公とした能面検事シリーズの第2弾になります。
中山七里作品は全て同じ世界での出来事ですので、シリーズを飛び越えて登場人物が絡む事がちょくちょくありますが、法廷の世界ということで分かりやすく今回も他のシリーズを知っておいたほうが分かりやすい人物も登場します。
今作の事件は大阪岸和田の国有地払い下げに関して学校法人から近畿財務局職員の収賄疑惑が持ち上がり、捜査を開始したところ決裁文書改竄疑惑が持ち上がったという、現実の事件を元ネタにしているよねというのが分かりやすいものになっています。
わりと、この事件は小説の元ネタにしやすい題材として重宝されているのか、何作品か元ネタに使っているよねというのを読んだとは思いますが、元ネタにしているけれども話の力点については現実の事件を追及するような方向性では無く物語内独自の事件として扱っていて、元ネタは元ネタとして使うけれども使い方はきっちりと別物に仕上げるよという作者の意地を感じさせますね。
どんでん返しの帝王という異名が付いてしまっているので、読者としては最後まで気を抜いてはいけないという読み方としてしまいますが、そう読まれるのが分かった上で色々と仕掛けるのって凄いよなと改めて思いますね。
中山七里作品は全て同じ世界での出来事ですので、シリーズを飛び越えて登場人物が絡む事がちょくちょくありますが、法廷の世界ということで分かりやすく今回も他のシリーズを知っておいたほうが分かりやすい人物も登場します。
今作の事件は大阪岸和田の国有地払い下げに関して学校法人から近畿財務局職員の収賄疑惑が持ち上がり、捜査を開始したところ決裁文書改竄疑惑が持ち上がったという、現実の事件を元ネタにしているよねというのが分かりやすいものになっています。
わりと、この事件は小説の元ネタにしやすい題材として重宝されているのか、何作品か元ネタに使っているよねというのを読んだとは思いますが、元ネタにしているけれども話の力点については現実の事件を追及するような方向性では無く物語内独自の事件として扱っていて、元ネタは元ネタとして使うけれども使い方はきっちりと別物に仕上げるよという作者の意地を感じさせますね。
どんでん返しの帝王という異名が付いてしまっているので、読者としては最後まで気を抜いてはいけないという読み方としてしまいますが、そう読まれるのが分かった上で色々と仕掛けるのって凄いよなと改めて思いますね。