今日の読書 天下を買った女/伊東潤
応仁の乱の中心に関わり悪女として名を残している日野富子を主人公とした歴史小説になります。
悪女という評価は近年では必要以上に責任をおっかぶせられただけというものになっていますが、根拠のひとつとして蓄財をしていたことで私利私欲のための守銭奴だったという事があり、これは現在でもある事なんですが金策をしっかりと考えるたり、給料はしっかり払って欲しいというだけであってもけしからんとする傾向があるんですよね、日本の伝統というかデフレスパイラルを招きやすい価値観というか、そのせいで貶められていたという事もあるだろうなと。
という事で、本作の日野富子は悪女というよりも、足利将軍家の将軍家としての自覚が弱い世襲制のダメな所として本人の適性無視で将軍にしてしまった、なってしまった悲劇と、その尻ぬぐいとして強き御台所として男とは違う方法、武力ではなく銭の力経済力で戦い世を静謐に導こうとした強い女として描かれています。
この作品のもう1つ面白いところは、後の北条早雲の若き頃というか少年時代、伊勢新九郎が重要な役割を担っているというところでしょうか。
応仁の乱というと歴史上の出来事としては有名なわりに結局誰が何をして誰が勝ったというのがよく分からない事で有名ですが、その分からない物を予想以上に分かりやすく描いていてまずそれが驚いたりもして面白かったですね。
悪女という評価は近年では必要以上に責任をおっかぶせられただけというものになっていますが、根拠のひとつとして蓄財をしていたことで私利私欲のための守銭奴だったという事があり、これは現在でもある事なんですが金策をしっかりと考えるたり、給料はしっかり払って欲しいというだけであってもけしからんとする傾向があるんですよね、日本の伝統というかデフレスパイラルを招きやすい価値観というか、そのせいで貶められていたという事もあるだろうなと。
という事で、本作の日野富子は悪女というよりも、足利将軍家の将軍家としての自覚が弱い世襲制のダメな所として本人の適性無視で将軍にしてしまった、なってしまった悲劇と、その尻ぬぐいとして強き御台所として男とは違う方法、武力ではなく銭の力経済力で戦い世を静謐に導こうとした強い女として描かれています。
この作品のもう1つ面白いところは、後の北条早雲の若き頃というか少年時代、伊勢新九郎が重要な役割を担っているというところでしょうか。
応仁の乱というと歴史上の出来事としては有名なわりに結局誰が何をして誰が勝ったというのがよく分からない事で有名ですが、その分からない物を予想以上に分かりやすく描いていてまずそれが驚いたりもして面白かったですね。