今日の読書 天久鷹央の推理カルテ5/知念実希人
東久留米になる天医会総合病院の統括診断部の博覧強記の天才女医天久鷹央を探偵役、助手役として外科医だったが思う事あって内科を勉強しようとしてやって来て天久鷹央の部下となった小鳥遊優のコンビによるシリーズの連作短編としては5冊目の作品になります。
渋谷の人混みの中で自分の手が腐っていく経験をしてしまい恐ろしくて限られた範囲でしか外出できなくなってしまったミュージシャンを目指して上京してきた男、怪しい鍼灸師によって若返た老女、骨髄移植を受けないと危険な状態になっている白血病の娘に対して骨髄移植をしなくても娘は治ると神のお告げがあったと手術を拒否する母親といった難題が運ばれてくるというお話になります。
このシリーズは謎に対して論理的解決が出来る本格ミステリーの体裁をしっかりと守っているのですが、そこに医療系の知識を持って解決が出来るという事で、読者としてはその知識が無いことには推理のしようが無いという、そういうものですよという前提の下でヒントが提示されていてフェアなんですが、ある意味アンフェアでもあり、それを承知で楽しむものになっていますし、シリーズものとして連続性によって登場人物達の変化も楽しむような構造になっていますし、長期シリーズ化していくだけのものはあると思いますね。
渋谷の人混みの中で自分の手が腐っていく経験をしてしまい恐ろしくて限られた範囲でしか外出できなくなってしまったミュージシャンを目指して上京してきた男、怪しい鍼灸師によって若返た老女、骨髄移植を受けないと危険な状態になっている白血病の娘に対して骨髄移植をしなくても娘は治ると神のお告げがあったと手術を拒否する母親といった難題が運ばれてくるというお話になります。
このシリーズは謎に対して論理的解決が出来る本格ミステリーの体裁をしっかりと守っているのですが、そこに医療系の知識を持って解決が出来るという事で、読者としてはその知識が無いことには推理のしようが無いという、そういうものですよという前提の下でヒントが提示されていてフェアなんですが、ある意味アンフェアでもあり、それを承知で楽しむものになっていますし、シリーズものとして連続性によって登場人物達の変化も楽しむような構造になっていますし、長期シリーズ化していくだけのものはあると思いますね。