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今日の読書 ウクライナ戦争/小泉悠

ロシアによるウクライナ侵攻戦争について、実際に戦争が起こる前段階から、昨年9月までの流れから、この戦争がどういうものであるのか、ロシア側ウクライナ側両面を分析するというものになります。

現代の戦争は第二次世界大戦の時のような軍隊同士の暴力闘争としての戦争という形に、少なくとも大国が行なうことはほぼほぼなくなり、非軍事的な戦争であるとか、国家間ではなくテロとの闘争というような形に限定されていくというように考えられていましたが、ロシアによってそれは幻想に終ってしまったという事を軸に考察されています。

古典的な戦争は国際社会の信用度をさげるであるとか、経済的な結びつきが強くなった事そのものが失うものが大きすぎて抑止力になるとか、そういったものが楽観的な幻想でしかなかったというのが今回の戦争なわけですが、個人的に最大の問題は対岸の火事では済まない、侵攻しているロシアは日本の隣国であるという事そのものだよなと。

どうも日本では第二次世界大戦の敗戦を教訓とするときに善悪で物事を説明しようとしすぎて、日本が悪だったというような事に捕らわれてしまい、その視点こそが正しいという勢力が声が大きすぎるために、日本がロシアを警戒することそのものを悪だというような悪人がいたりしますが、当事者は善と悪との戦争という評価に関しては自分が善で相手が悪という立場でしか考えていない、また外側からの評価でロシアよりもウクライナこそが悪であるという考え方をする人もいるのですが、そもそも論として何の瑕疵もない完璧な善の国家なんてものはこの世に存在しないから、ダメなところだけピックアップしようと思ったらばいくらでもできるというのがあって、それはそれで厄介だし簡単にプロパガンダとなるよなというのはありますね。

現段階の結論としては国際行動として不法行為をしまくっているのがプーチンのロシアであるわけですが、本人は悪の行動ではなく自分は正しいとする論理は持ち合わせているというのは理解できるようにまとめられています、共感は得られないだろうなというものでしかありませんが。

どういうような結末を迎えるのかは分からないですが、とにかく日本に被害をもたらすようなものにならないと良いですねと。

第1章 2021年春の軍事的危機 2021年1月~5月
  1 バイデン政権成立後の米露関係
  2 ゼレンシキー政権との関係

第2章 開戦前夜 2021年9月~2022年2月21日
  1 終わり、そして続き
  2 プーチンの野望
  3 整った侵攻準備
  4 プーチンのジェットコースター

第3章 「特別軍事作戦」 2022年2月24日~7月
  1 失敗した短期決戦の目論見
  2 ウクライナの抵抗
  3 撤退と停戦
  4 東部を巡る攻防

第4章 転機を迎える第二次ロシア・ウクライナ戦争 2022年8月~
  1 綻びるロシアの戦争指導
  2 ウクライナの巻き返し
  3 動員をめぐって
  4 核使用の可能性

第5章 この戦争をどう理解するか
  1 新しい戦争?
  2 ロシアの軍事理論から見た今次戦争
  3 プーチンの主張を検証する

テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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