今日の読書 今昔奈良物語集／あをにまる

名作文学を現代の奈良を舞台にしたものに置き換えたパロディ文学というものになります。

奈良県民であるとか奈良について土地勘がある人にはより楽しめるのでしょうが、それほど詳しくなくてもいかにも奈良という意味では鹿ネタが多目なんていうのもありますし、別に奈良じゃなくても成立するよねというのも多々あり、現代をリアルタイムで読んでおかないと細かな所で時事ネタであるとかスラング的なもの解読するのが困難になるかもと思えるくらいに普遍性なにそれ美味しいのというスタンスでぶっ飛んでいます。

『走れメロス』『桜の森の満開の下』のような古典というほど古典でもないけれども現代でも無いような文学作品であるとか『浦島太郎』『竹取物語』のようにおとぎ話としても有名であるものとか、元ネタが分かる方がより楽しめるとは思いますが、良く出来たパロディは元ネタを知らなくても大丈夫なものであったりもするので、よくもまぁこういう方向にパロディにしたなというような視点で楽しむ事ができるでしょう。

作者にその気があれば、古典作品なんていうのは日本には山程ありますし、続編は作れそうだなとは思います。

奈良縛りが作品作りにおいてやりやすいのかどうかまでは分からないですけれども。

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今昔奈良物語集 [ あをにまる ]