今日の読書 ばんば憑き/宮部みゆき
江戸時代を舞台とした、なにがしか怪異と関わりのある短編小説集になります。
『日暮らし』の政五郎親分とおでこさんが登場する物語があったり、『あんじゅう』の青野利一郎と悪童三人組が登場する物語があったりと、シリーズものでくくったのではなく、江戸物で怪異絡みという緩い縛りで構成されています。
怪異が絡んでいるから、怖い話かと言うと、怖さがあるものもあるのですが、怪談集というわけではなく、そういった装置を使って人間の心理の奥底に潜む何か、哀しさであるとか、人情であるとかを細かく描写されているもので、怪談だから怖いだろうから嫌という先入観を持っている人にも、怪異そのものを目的としているのではないから安心して読めますよと薦めやすいですね。
というのも、私が単純に怖いだけの話と言うのがダメというか怖いというものですので、怖さがある作品はもちろんあるのですが、その怖さって怪異そのものではなかったりしますからね。
幽霊や妖怪よりも実は人間の方が怖いというようなアプローチは世の中に沢山出回っていますので、今更目新しいわけではないのですが、そればっかりに集約されるわけでもないというのも、宮部みゆきらしいなって。
多少注文をつけたいとすれば、時代ものもいいのですが、現代もので軽めのものをそろそろ書いて欲しいなぁって。
『日暮らし』の政五郎親分とおでこさんが登場する物語があったり、『あんじゅう』の青野利一郎と悪童三人組が登場する物語があったりと、シリーズものでくくったのではなく、江戸物で怪異絡みという緩い縛りで構成されています。
怪異が絡んでいるから、怖い話かと言うと、怖さがあるものもあるのですが、怪談集というわけではなく、そういった装置を使って人間の心理の奥底に潜む何か、哀しさであるとか、人情であるとかを細かく描写されているもので、怪談だから怖いだろうから嫌という先入観を持っている人にも、怪異そのものを目的としているのではないから安心して読めますよと薦めやすいですね。
というのも、私が単純に怖いだけの話と言うのがダメというか怖いというものですので、怖さがある作品はもちろんあるのですが、その怖さって怪異そのものではなかったりしますからね。
幽霊や妖怪よりも実は人間の方が怖いというようなアプローチは世の中に沢山出回っていますので、今更目新しいわけではないのですが、そればっかりに集約されるわけでもないというのも、宮部みゆきらしいなって。
多少注文をつけたいとすれば、時代ものもいいのですが、現代もので軽めのものをそろそろ書いて欲しいなぁって。
![]() | ばんば憑き (2011/03/01) 宮部 みゆき 商品詳細を見る |
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「ばんば憑き」宮部みゆき
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No title
妖怪・物の怪などに興味津々でしたので、これは大変読みやすかったです。
表題作を筆頭に、「博打眼」「討債鬼」が存分の読みごたえで堪能させられました。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
表題作を筆頭に、「博打眼」「討債鬼」が存分の読みごたえで堪能させられました。
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Re: No title
宮部さんの妖怪や物の怪を扱った作品は、独特の読みやすさがありますよね。
トラックバックさせていただきますね。
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