今日の読書 噂の女／奥田英朗

柳ヶ瀬を中心とした地方都市を舞台に、地方都市だからこその世間の狭さ、しがらみの多さ、楽しみの少なさ故の下世話な噂話の広まり方の速さ、そういった、やや息詰まる社会の中、やたらと目立ち、良くない噂がつきまとう女。

その噂が積み重なっていく形で展開していく連作短編型長編になっています。

世間が狭く、しがらみが強くて善悪の判断よりも、持ちつ持たれつが協力に幅を利かせまくって、公務員の力が圧倒的で・・・というのが、実際に今でもあるのかどうかは、私には判断できないですし、こういう息苦しい所での生活は大変だろうなぁと思わずにはいられないんですが、読む人が読めば共感を得やすいのかなぁと思ったり。

ローカル小ネタは私は分からなかったりしますが、読み人が読めば私よりも楽しめるんだろうなというのはありますが、それを横においても、噂を主軸に進む形で、徐々にミステリっぽい手法で進んで行く展開は気楽に楽しめますね。

下世話ではありますが。

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噂の女 (2013/05/17) 奥田英朗 商品詳細を見る