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今日の仮面ライダー000総括

昨日、無事に最終回を迎えた、仮面ライダー000。

一応毎回シリーズが終わるごとに総括をしているので今回もやってみようと思います。

前作の仮面ライダーWが、これまでの平成ライダーシリーズの流れから逸脱し、ディケイドで一度シリーズをまとめた後として新しい流れを作ったという事と、個人的に探偵ものというのが好きだとい事からも高い評価をしたのですが、その後を受けた000は過去の平成ライダーを彷彿とさせる要素が多く見られたために、開始当初は少しなんだかなぁと感じていたのは事実ですね。

ここら辺は単に今までやってきていないアプローチの作品を過剰に期待していただけの言いがかりになりますけどもね。

従来の平成ライダーの流れを感じるというのは、開始直後しかでなかった後藤さん率いるライドベンダー隊や鴻上コーポレーションという何を目的とするのか謎な組織というのが、カブトのゼクトルーパーとZECTを彷彿とさせましたし、グリードの復活はクウガのグロンギの復活、グリードの存在もメダルというものに力点を置くと過去に例はないのですが、人の欲望を解放するヤミーという存在は、電王の願いをかなえて契約するイマジンを彷彿とさせる、変身ギミックではメダル3枚で頭部、上半身、下半身の3つをそれぞれ別に変化させるというのは、直前のWの応用系であるなどなど。

重ねて言いますが過去作を彷彿とさせる事が悪いというのではなく、ディケイドで一度まとめにかかったんだから、Wに引き続き過去作から全く離れたものを作って欲しかったという願望が強すぎたために、000がWの次の次の作品だったとかならば、そういった余計な事を考えずにすんだよなという事ですね。

実際に話が進んでいくと過去作との類似性というのはあまり感じないで済むようになりましたし、後藤さんや伊達さんの扱いも、過去作(というか、某脚本家ならば)必要以上のいざこざや、剥き出しのエゴのぶつかり合いで時間を潰した可能性があるので、そうではない展開は喜ばしい事でしたしね。

過去作品との類似性と共に、最初から危惧していた点は3つあります。

作品の中心となる「欲望」をどう扱うのか、そして開始時点から主要登場人物が多いのではないか、そしてメダルで頭部、上半身、下半身で別に変身できるというのは、バリエーションが多すぎという事ですね。

欲望については、欲望をメダルに変えるという試みは面白いと思いましたが、欲望の適用範囲をどうするのか、また、欲望そのものは悪ではなく、欲望が制御不能になって悪と呼び得るものになるために、どう扱うのかですね。

初期にはゲストが出て、それにヤミーが作られて本人の欲望の範疇を超えて暴走するという話が多く、分かりやすく提示されていたのですが(食欲が暴走して食べたくもないのに食べ続けるとか、正義感の暴走が、人間の屑ならば暴力で叩きのめしても良いという法治国家全否定まで行くとか)、終盤になると欲望がからっぽだった映司が、実は他人のために力を得たいというような欲望が無自覚に存在したいたとか、その欲望が大きすぎて破る事が出来ないとか、夢と欲望の違い、自覚している欲望と無自覚の欲望、他人のための欲望ではなく自分のための欲望を持てば紫のメダルの暴走を止められるとか、欲望の扱いに対してぼんやりと分かりにくくなってしまったかなぁと。

欲望という言葉に収束し過ぎたというのもあるでしょうし、善悪も肯定も否定も明確にしなかったというのもあるでしょうが、現実の欲望についての扱いではなく、物語世界の、さらに言うとメダルに関わる意味での欲望というものを、もっと分かりやすく提示できるタイミングがあったのではないかと思わざるを得ないですね。

それをうやむやにしても、一応楽しめた事は確かですが、最後までどこかに引っかかりを残したままになってしまったと。

もう1つの危惧は主要登場人物が多すぎるという事ですね。

この危惧は主にメインプロデューサーの前作がキバであり、キバでも主要登場人物と言えるレギュラーが山ほどいるにもかかわらず、ないがしろになるキャラだらけになっていたという事が頭に残っていたというのも関係しますが、この危惧も最後まで払拭される事はありませんでしたね。

メインは映司とアンクと比奈ちゃん、これを軸としていくのは良いのですが、これに後藤さんも最初から成長キャラとして配置されていましたし、その成長を促すための伊達さんの存在もキャラとしては良かったのですが、良すぎたがために出番を引っ張りすぎた感は残りました。

グリードも誰がいらなかったという事は無いのですが4人いて、それぞれが独自に行動するため(ガメルはメズールにべったりですが)4人いたらいたで散漫な感じにも陥りましたし、ガメルとメズールの速い段階での途中退場はその時点では残念でしたが、結果としてはいない期間の方が、本筋を進めやすい作りにはなりましたし、帰ってきた事は歓迎できましたが、結果として完全体になってなった瞬間に消滅させられるを毎週見せられる結果になったのは、残念でしかなかったですね。

また、途中参加の真木さんも結果的にラスボス扱いになりましたが、世界の終末という分かりやすいものを提示したが故にラスボスになったという感じであり、結局真木さん以上に大物っぽかった鴻上会長の欲望による世界再生という目標とはなんだったのかが分からないままになってしまったと。

最終回目前の怒涛のハイスピード展開は、それはそれで面白い面も多々あったんですが、毎回尺が足りないという、時間配分のミスではないかという印象を強めてしまったのですが、これは結局、やるべき事が多すぎた故に出来た事であり、その1つの要因に主要登場人物を増やし過ぎていた影響ではないかと。

開始当初から多すぎるのではないかと感じていたのが、途中参加はあっても途中離脱が無かったので余計に強く感じざるを得なかったという事ですね。

そして、変身ギミックですが、メダルによって変身するというのは面白いと思いましたし、組み合わせで変化するというのも面白いと思うが、やはり3種類のメダルでというのは生かしきれなかったというか、組み合わせが多すぎだったなと。

メダルが手元にあるかどうかで、その時に使えるかどうかが変わるというのは面白い試みであったと思いますし、それを生かした話作りももちろんありましたし、楽しみの1つにはなりましたが、最終的に色が揃ったコンボ以外では特色が出しきれなかったのではないかと。

上半身、下半身はまだそれなりに使い分けを生かした場合もありましたが、頭部はクワガタで雷撃を放つ以外に分かりやすい使われ方はあまりなかったですしね。

コンボ以外は、結局手元にあるものを使うというだけになってしまい、特色がでにくかったなと。


なんとなく、マイナス面ばかり上げてきましたが、面白くなかったわけではなく、十分に楽しんだんですよね。

いろいろと引っかかる所があったというだけで。

特に、映司とアンクの2人の物語という点にだけ着目すると、映司は過去の出来事により欲望が枯渇していたんだが、実は心の奥底には全ての人を助けられる力を欲していて、それは実は最初にアンクに出会い、ベルトを与えられた事によって実は満たされていた。

アンクは本来はバラバラにされた体を2度とバラバラにされないようになる事を欲していたのが、腕だけ復活というイレギュラーな状況から、泉刑事の体を乗っ取り、それによって人間の感覚を得る事になり、純粋なグリードであるならば決して満たされる事のない満足感を、アイスキャンディーは美味いと知る事により、最終的に求めるものは命であったと自覚し、これも実は最初の出会いがきっかけとなっていたと繋がった時は、鳥肌ものでした。

そして、物として消滅するのではなく、命あるものとして死ねる事に満足を得る最後は切ないですが、非常にきれいな終わり方でしたし。

2人を中心とした物語としては、非常にきれいな形であったと思っています。

それ故に、もっとシンプルに出来る所はシンプルに分かりやすくした方が良かったのではないかと思うわけですから。

そして、個人的には女性レギュラー3人が魅力的だったというのは、この作品の評価を上げているという事も付け加えましょうか。

お兄さんが瀕死の重傷だから体を乗っ取られる事になり、アンクとの奇妙な繋がりも積み重ねによって強くなり、お兄さんもアンクも大事という立場に思い悩んだ比奈ちゃん。

毎回コスプレをして、何気に大物だった知世子さん。

時間外勤務は拒否する有能すぎる里中さん。

知世子さんと里中さんは出番が多いというわけではないですが、要所要所持って行きすぎたと思っていますからね。

問題は、この3人が変身していたらば話はもっと簡単に解決したんじゃない?っていうくらい、強そうだったという事でしょうか(笑)

1年通してのレギュラーではなかったですがメズール様が一番好きだというのは内緒ですね。


最後にまとめとして、000という作品は1年間楽しませてもらいましたが、同時にもっと時間配分をどうにかできなかったのかと思わざるを得なかった作品でもありましたね。

設定や伏線の放り投げという所までは行っていませんが、ぼんやりとしたまま、はっきりとした説明がなされないで、終わってしまった部分もいくつも見えるというのも事実だと思います。

お話作りとして、やりたい事、やらなければいけない事、やりきれる事、ある程度すっきりとさせる必要だったのではないかなと。

作品批判ではないんですけどもね。
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