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今日の読書 悪の教典/貴志祐介

私はローカル至上主義であるという事を、踏まえて薦められたのが本書になります。

2011年のこのミステリーがすごい大賞受賞作品というよりも、舞台になっている場所の方が私にとっては惹かれる要因になるというのが、非常に狭い世界に生きていますね(苦笑)

という事で、舞台となるとなるのは想像しやすく、市街地からは交通事情があまりよろしくない事がJリーグ入りへの枷になっているJFLチームの本拠地の側にある高校。

学校という閉鎖空間に潜む、共感能力を一切持たない化け物が自らの支配欲を満たすように暗躍していたが、やがて闇に潜んでいるだけでは済まない状況になっていきというものですかね。

ある意味絵にかいたようなサイコパスの胸糞が悪くなるような犯罪であると同時に、他人を自分の思い道理に操る事の、ある種の魅力というか憧れも読んでいて感じてしまいますね。

そこから、怒涛の展開になるとは思いもよらなかったですが、ノンストップでぐいぐいと引き込まれてしまいます、上下巻という長さにもかかわらずその長さを感じさせないのは、このミス大賞に選ばれたのは伊達ではないですね。

多少長いのが薦めるのにはネックになりますが、長くても大丈夫という人で、サイコホラーというものに抵抗が無い人は一読の価値がありますね。

ついでに、話の中に出てくる舞台となる高校の側のリス園でも行ってみるといいよとか思ったりします。

本筋には直接関係はないですが、バンドをやっている高校生がカバーする曲として、エマーソン・レイク・アンド・パーマーの『悪の教典#9』の名前を出すのですが、タイトルはここからとったのか!とか思ったんですが、本書は『悪の教典』を『Lesson of the evil』と英訳しているのに対して、ELPは『Karn Evil』だったりするんですなぁと。

『悪の経典』なんていう邦題がついているのを知らないで、思わず手持ちのアルバムで確認して、読むときのBGMにしてしまいました。

さらに、本筋とは一切関係ないのですが、この出てきたバンドが本来はドリーム・シアターのコピーバンドで、ドラマーが欠けている状況で、ドリーム・シアターのコピーバンドをするのに、マイク・ポートノイがいないドリーム・シアターなんて考えられないというような事が出てくるのですが、マイク・ポートノイはドリーム・シアターをケンカ別れするかのような脱退をして、アヴェンジド・セブンフォールドの正式メンバーになるつもりだったけども、そうはならずに、やっぱりドリーム・シアターに復帰しようとしてけっぽられたという、ジョン・ペトルーシのインタビューをインタビューを少し前に目にしていたので、ちょっとばかり印象深く感じてしまったり。
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(2010/07/29)
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