今日の読書 書楼弔堂 炎昼/京極夏彦

明治の初頭、古今東西の書物が集う書舗の弔堂を舞台にしたシリーズ2作目になります。

今回は、若き女性の塔子の視点で物語が進み、弔堂でぴったりの本を薦められるのは誰でも名前くらいは知っている歴史上の人物というかたちになっています。

明治という西洋文明がなだれ込んできて、日本国内の価値観が揺らぎ古いものがあたかも悪いものかのように決めつけられかねない時代。

悩み考えている中で、そのそれに見合った本が見つかるまでのやりとりがメインとなるわけですが、言葉や概念、それこそ京極夏彦得意の妖怪や幽霊について、それぞれがどういう存在や役割であるか、誤解している部分は何か、世の中単純に白黒はっきりするものではないが、はっきりさせておくものと、はっきりしないものとの違いは何かなどなど。

価値観が揺らいでいる時期を舞台にしていると同時に、現在の日本の状況などもある程度加味しているのでしょうが、とにかく単純に物事を決めつけない、捕らわれないということを回りくどくやっていますね。

とかく、世論は単純化を望むというか、二択ですませようとしがち、そこに善悪という価値観をいれると、それぞれ持論の押し付け合いということになるわけですが、何故そうなるのかというのを考えるには面白い展開だよなという読み方もできそうですね。

単純に私は小説読みとして楽しみましたが、元ネタとなる登場人物達について、もう少し細かく知っていればもっと面白く読めたのかもしれないと思ったりはします。

そういう意味では、歴史小説と同じですね。

テーマ : 読んだ本の感想等
ジャンル : 小説・文学

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書楼弔堂 炎昼

京極夏彦のオムニバス短編シリーズ第2弾。 本が好きな人が、本が好きな人へ向けて書いてるような物語。本とは何なのか? 本を読むことで何が得られるのか? …そんなモロモロが ...

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