今日のジュウオウジャー総括
昨日ジュウオウジャーは最終回を向かえたということで、一応恒例にしている総括をしておこうかなと思います。
ジュウオウジャーは基本的に王道作品であり全体のバランスが破綻することもなく、詰め込みすぎで消化不良を起こすこともなく、安定感もある良作だったと思います。
表面上は人間1人にジューマンという異世界からやって来た4人が組むということで、攻めた設定のようにも見えますし、実際に作品発表のさいに一般的なマスコミでの扱いは異色作かのように扱われていたようにも思いますが、基本的には過去作の応用編だよねというのは、長く見ている人ならば現代人のレッド1人に未来人4人というタイムレンジャーを思い出したでしょうし、いわゆる人間とは別物が戦隊のメンバーというのも、それこそタイムレンジャーでも宇宙人のシオンがいたり、アバレンジャーでもダイノアースのアスカであるとか、ゴーカイジャーは初期メンバー5人全員が宇宙人だったりと例があるわけで、強いて言うならばジューマンの姿があるということくらいが新たな試みというくらいで、良い具合に前例を踏襲して落とし込んだの形だと思います。
戦隊を見る上で個人的にはメンバーのバランスを重視してしまう傾向があるわけですが、ジュウオウジャーの面白いなというのは、レッド(ジュウオウジャーではレッドという呼び方ではないですが)である大和が唯一の人間ということもありこっちの世界の常識やら何やらを知らないで来たジューマン達のフォロー役だったという事ですね。
普段温厚なレッドというのは前例がありますが、温厚だからこそ振り回され役になったりツッコミ役になったりというタイプはあまり記憶にありません。
温厚な自由人というのは、アバレンジャーの凌駕やゴセイジャーのアラタ、トッキュウジャーのライトあたりが思い浮かんだりするんですが。
振り回されたり、呆れながらツッコんだりという役回りをレッドが受け持って、自由人4人という構図がジュウオウジャーの前半、ジューランドからやって来たジューマン4人がこっちの世界に慣れていくまで描かれていて、その自由さも分かりやすく大げさな部分があるのもジューマンだからと開き直れる分本気で自由にやれている感じがして、設定を上手く利用しているなと感心したものでした。
それぞれ、ジューマンだからこその能力、レオは声がでかい、セラは聴力に優れ、タスクは嗅覚に優れ、アムは味覚に優れというのがあるのも分かりやすい得意分野があり活躍の場が保証されているというあたり気に入っていただけに後半になると有効利用する頻度が減って残念ではありましたが、個人的にはお気に入り。
ジューマンパワーを得た大和も視覚が良くなるというのもありましたし、大和だけイーグル、ゴリラ、ホエールと能力が優遇されていった中、それでもデスガリアン発生を知ることができるのは尻尾のあるジューマンだけと、大和がいれば他はどうでもいいという風にならないバランスの取り方をしていて良かったですね。
追加戦士のみっちゃん、最初は敵だったのがそこから合流するという流れの場合、敵の時は強かったのに味方になったら圧倒的な強さはどこへ行ったとなりがちで、その理由がとりたててないという場合もあるのに、敵の時は洗脳状態で巣の性格は極度にメンタルが弱いということで説得力をつけ、その弱すぎるメンタルがまた面倒臭い性格となって色々と話の幅を作ることに成功したと同時に、面倒臭すぎて必要以上に目立ってしまう弊害も(苦笑)
ストーリー上のバランスとしては、帰れなくなったジューマン4人という立場でそれぞれが適応するまではそれにつっこむような展開がありましたが、一応適応したあとはそれほどジューマンだからというのが無くなってしまった感が有り、大和はなぜおじさんの真理夫さんと一緒に住んでいるのか、母親が亡くなっていて父親との関係性が上手くいっていないというのに力点が移ったり、バドとの関係性と終盤に向けて話が大和にばかり行ってしまった感じもしますが、その中で大和と父親の関係を改善するためにアムが後押しをするとかメインじゃなくても話に絡んでいたりと上手くバランスを取っていたのは個人的に高評価をしたくなりますね。
敵であるデスガリアン、絶対的な存在としてジニスがいて命をもてあそぶブラッドゲームという目的で襲ってくるというもの、単なる侵略ではなく命をもてあそぶというのは、絶対悪としてやりやすい部分が多く、早い段階でクバルが裏切りそうというのを匂わせ、所詮ゲームのために行動を共にしているだけという組織としての一体感の無さといい、大和が何かと絆を大事にしていることを繰り返せば繰り返すほど真逆の存在として分かりやすい対立構造を作りだしていて良かったと思います。
ジニスが策士策に溺れるという最後になりそうというのを早い段階でやっていて、それを強める存在として途中参加のバングレイというデスガリアンとは別口の巨獣ハンターの参加は中盤で山場を作る上では面白い存在ではあったのですが、キューブホエールを出すタイミングの問題もあったのでしょうが、ちょっと引っ張りすぎたというのが、ジュウオウジャーの中では数少ない全体バランスを悪くした事になるかもしれないですね。
能力としては記憶を実体化できるなど、いろいろと便利で怪人再利用を出来るだけではなく、隠している記憶を引っ張り出してキャラの中身を掘り下げることになったりと良い部分はあったのですが、そのせいでデスガリアンとの戦いという意味では足踏みしてしまったのではないかと。
逆にラストの怒濤の展開で驚かされたのがアザルド。
不死身の脳筋というだけの存在かと思いきや、実は古代のジューランドに現れた怪物であり初代ジュウオウホエールであるケタスに封印されていたのをジニスに拾われていて、その前の記憶は失われていたというもの。
細かな伏線としてキューブ状であることなど、何かジュウオウジャーと共通のものがあるのかと思わせるものはありましたが、上手く伏線を回収しなおかつ強力な敵だからこそどうやって倒せば良いのかというのになったとき、対等な関係を求めたという事でジニスに捨てられる形で弱体化させられ、なおかつその最後のけりをつけたのがジューマンの4人だったという流れは最高に燃える展開となり、非常に良い散り方をした敵幹部という扱いなったのではないかと思っています。
ただ、アザルドの最後へと行く流れの良さと比べると、本当のラストであるジニスの最後というのは尺が足りなかったと思わざるを得ない展開になってしまい、数少ないジュウオウジャーの残念なところの1つになってしまっていたなぁという思いもまたあります。
ジニスの正体がメーバの集合体であったという設定は面白かったのですが唐突に出てきてなおかつ、それ故に他人を下等生物扱いしてもてあそんでいたという歪んだ思考について特にツッコまないまま終わってしまったというか、掘り下げても面白そうだったのにと。
唯一の絶対的に信頼していたナリアをあっさりと殺し、繋がりは自分の体の集合体だけという他人との繋がりを考えていないというエゴは、他人との繋がりを大事にする大和達と非常に良い対比だっただけに、もう少し時間が欲しかったと。
最終回、あと1話分くらいあればもう少し丁寧に掘り下げられたと思える所があり少しだけ勿体なく思いましたが、それもまた些細な点でしかないくらい楽しませて貰った1年となりました。
正直、キューブで構成されたキューブアニマルやジュウオウキングを最初に画像で見たときには、大丈夫か不安に思う点もありましたが、とかく大量合体をしないといけない昨今の大人の事情がある中では、逆にキューブ状の姿がある事で合体に無理矢理感を出させなくさせる機能があると気付いて、実は上手いやりかただったなと思わさせられましたし、本当に不安に思わされる部分をしっかり丁寧に作り込んでいたと改めて感じます。
丁寧に作った王道作品として、今後1つの見本になるのではないかと思っています。
相変わらず総括という名のもとでダラダラと適当なことを書き捨てていますね。



ジュウオウジャーは基本的に王道作品であり全体のバランスが破綻することもなく、詰め込みすぎで消化不良を起こすこともなく、安定感もある良作だったと思います。
表面上は人間1人にジューマンという異世界からやって来た4人が組むということで、攻めた設定のようにも見えますし、実際に作品発表のさいに一般的なマスコミでの扱いは異色作かのように扱われていたようにも思いますが、基本的には過去作の応用編だよねというのは、長く見ている人ならば現代人のレッド1人に未来人4人というタイムレンジャーを思い出したでしょうし、いわゆる人間とは別物が戦隊のメンバーというのも、それこそタイムレンジャーでも宇宙人のシオンがいたり、アバレンジャーでもダイノアースのアスカであるとか、ゴーカイジャーは初期メンバー5人全員が宇宙人だったりと例があるわけで、強いて言うならばジューマンの姿があるということくらいが新たな試みというくらいで、良い具合に前例を踏襲して落とし込んだの形だと思います。
戦隊を見る上で個人的にはメンバーのバランスを重視してしまう傾向があるわけですが、ジュウオウジャーの面白いなというのは、レッド(ジュウオウジャーではレッドという呼び方ではないですが)である大和が唯一の人間ということもありこっちの世界の常識やら何やらを知らないで来たジューマン達のフォロー役だったという事ですね。
普段温厚なレッドというのは前例がありますが、温厚だからこそ振り回され役になったりツッコミ役になったりというタイプはあまり記憶にありません。
温厚な自由人というのは、アバレンジャーの凌駕やゴセイジャーのアラタ、トッキュウジャーのライトあたりが思い浮かんだりするんですが。
振り回されたり、呆れながらツッコんだりという役回りをレッドが受け持って、自由人4人という構図がジュウオウジャーの前半、ジューランドからやって来たジューマン4人がこっちの世界に慣れていくまで描かれていて、その自由さも分かりやすく大げさな部分があるのもジューマンだからと開き直れる分本気で自由にやれている感じがして、設定を上手く利用しているなと感心したものでした。
それぞれ、ジューマンだからこその能力、レオは声がでかい、セラは聴力に優れ、タスクは嗅覚に優れ、アムは味覚に優れというのがあるのも分かりやすい得意分野があり活躍の場が保証されているというあたり気に入っていただけに後半になると有効利用する頻度が減って残念ではありましたが、個人的にはお気に入り。
ジューマンパワーを得た大和も視覚が良くなるというのもありましたし、大和だけイーグル、ゴリラ、ホエールと能力が優遇されていった中、それでもデスガリアン発生を知ることができるのは尻尾のあるジューマンだけと、大和がいれば他はどうでもいいという風にならないバランスの取り方をしていて良かったですね。
追加戦士のみっちゃん、最初は敵だったのがそこから合流するという流れの場合、敵の時は強かったのに味方になったら圧倒的な強さはどこへ行ったとなりがちで、その理由がとりたててないという場合もあるのに、敵の時は洗脳状態で巣の性格は極度にメンタルが弱いということで説得力をつけ、その弱すぎるメンタルがまた面倒臭い性格となって色々と話の幅を作ることに成功したと同時に、面倒臭すぎて必要以上に目立ってしまう弊害も(苦笑)
ストーリー上のバランスとしては、帰れなくなったジューマン4人という立場でそれぞれが適応するまではそれにつっこむような展開がありましたが、一応適応したあとはそれほどジューマンだからというのが無くなってしまった感が有り、大和はなぜおじさんの真理夫さんと一緒に住んでいるのか、母親が亡くなっていて父親との関係性が上手くいっていないというのに力点が移ったり、バドとの関係性と終盤に向けて話が大和にばかり行ってしまった感じもしますが、その中で大和と父親の関係を改善するためにアムが後押しをするとかメインじゃなくても話に絡んでいたりと上手くバランスを取っていたのは個人的に高評価をしたくなりますね。
敵であるデスガリアン、絶対的な存在としてジニスがいて命をもてあそぶブラッドゲームという目的で襲ってくるというもの、単なる侵略ではなく命をもてあそぶというのは、絶対悪としてやりやすい部分が多く、早い段階でクバルが裏切りそうというのを匂わせ、所詮ゲームのために行動を共にしているだけという組織としての一体感の無さといい、大和が何かと絆を大事にしていることを繰り返せば繰り返すほど真逆の存在として分かりやすい対立構造を作りだしていて良かったと思います。
ジニスが策士策に溺れるという最後になりそうというのを早い段階でやっていて、それを強める存在として途中参加のバングレイというデスガリアンとは別口の巨獣ハンターの参加は中盤で山場を作る上では面白い存在ではあったのですが、キューブホエールを出すタイミングの問題もあったのでしょうが、ちょっと引っ張りすぎたというのが、ジュウオウジャーの中では数少ない全体バランスを悪くした事になるかもしれないですね。
能力としては記憶を実体化できるなど、いろいろと便利で怪人再利用を出来るだけではなく、隠している記憶を引っ張り出してキャラの中身を掘り下げることになったりと良い部分はあったのですが、そのせいでデスガリアンとの戦いという意味では足踏みしてしまったのではないかと。
逆にラストの怒濤の展開で驚かされたのがアザルド。
不死身の脳筋というだけの存在かと思いきや、実は古代のジューランドに現れた怪物であり初代ジュウオウホエールであるケタスに封印されていたのをジニスに拾われていて、その前の記憶は失われていたというもの。
細かな伏線としてキューブ状であることなど、何かジュウオウジャーと共通のものがあるのかと思わせるものはありましたが、上手く伏線を回収しなおかつ強力な敵だからこそどうやって倒せば良いのかというのになったとき、対等な関係を求めたという事でジニスに捨てられる形で弱体化させられ、なおかつその最後のけりをつけたのがジューマンの4人だったという流れは最高に燃える展開となり、非常に良い散り方をした敵幹部という扱いなったのではないかと思っています。
ただ、アザルドの最後へと行く流れの良さと比べると、本当のラストであるジニスの最後というのは尺が足りなかったと思わざるを得ない展開になってしまい、数少ないジュウオウジャーの残念なところの1つになってしまっていたなぁという思いもまたあります。
ジニスの正体がメーバの集合体であったという設定は面白かったのですが唐突に出てきてなおかつ、それ故に他人を下等生物扱いしてもてあそんでいたという歪んだ思考について特にツッコまないまま終わってしまったというか、掘り下げても面白そうだったのにと。
唯一の絶対的に信頼していたナリアをあっさりと殺し、繋がりは自分の体の集合体だけという他人との繋がりを考えていないというエゴは、他人との繋がりを大事にする大和達と非常に良い対比だっただけに、もう少し時間が欲しかったと。
最終回、あと1話分くらいあればもう少し丁寧に掘り下げられたと思える所があり少しだけ勿体なく思いましたが、それもまた些細な点でしかないくらい楽しませて貰った1年となりました。
正直、キューブで構成されたキューブアニマルやジュウオウキングを最初に画像で見たときには、大丈夫か不安に思う点もありましたが、とかく大量合体をしないといけない昨今の大人の事情がある中では、逆にキューブ状の姿がある事で合体に無理矢理感を出させなくさせる機能があると気付いて、実は上手いやりかただったなと思わさせられましたし、本当に不安に思わされる部分をしっかり丁寧に作り込んでいたと改めて感じます。
丁寧に作った王道作品として、今後1つの見本になるのではないかと思っています。
相変わらず総括という名のもとでダラダラと適当なことを書き捨てていますね。



