今日の読書 日本中枢の崩壊/古賀茂明
2011年3月11日に東日本を襲った大震災、及び東北を襲った津波、それによって引き起こされた福島第一原子力発電所の事故とそれに付随する大規模な人災によって大きなダメージを受ける事になりました。
バブル経済崩壊以降、失われた10年であるとか、いや20年だという形で日本は閉塞感に包まれた状況であり、それを証明するのがデフレ経済という分かりやすい状況に悩まされていました。
そこにとどめを刺し、日本沈没となってもおかしくない程のものであったと思います。
幸いな事に、日本全体で沈没はしておらず、未曾有の災害に悩まされながらも、自然災害に襲われたわけでもない国々が、それ以上に通貨の下落をみせるという吹っ飛びぶりを見せてしまい、日本では何で?という感じになってしまったような気がしなくもなかったり。
他の国がダメだから日本が相対的によくなっているというものは何もないですけどもね。
原発事故の対応において、政府発表や東京電力の対応に対して、こいつら自分の事しか考えていないなとか、一体こいつらは何が言いたいのか?バカの集まりか?そう言った疑問を抱かなかった人は、そっちサイドの人をのぞけば皆無だと思います。
私は、法律に疎いので、何で東電の上の方の人達が業務上過失致死で引っ張られないのか納得ができませんし、東電のずさんな管理に対して、何も追及しなかった国の責任者も誰も引っ張られていないのが、不思議でならないのですが、ここら辺は私が無知だからという事なので、誰か誰にでも分かる理屈と、引っ張れないならばその法的根拠と、法律の瑕疵について説明して欲しいなぁなんて思わなくはないですね。
一時、自己責任という言葉が流行った時期がありました。
何かあったらば、その責任は自分で取りなさいという事ですが、この責任を取るという形で本当に責任をとらされているのが、全て安全圏にいない人であり、責任を追及している側はほとんどが、責任問題にならないシステムの上で自分の身の上が安全だからこそ発言している、そういった感じにしか私の眼には映らない事が多々ありました。
いわゆる、エリートと呼ばれるようなお偉方は、責任を問われないで済む、または責任を押し付ける事が可能な立場にあるからこそ平気でそう言うという見事な無責任ぶりをしているのではないか?そう懐疑的にしか思えなくなっているのは、私がそう思っただけでは、非エリートのやっかみと言われればそれまでのものでしかありません。
しかし、責任者が無責任でいられる構造があるというのを、いわゆる内部のエリートと呼ばれる人から出てきたらどうでしょう?
それは、単なるやっかみではなく、本当に中身がおかしく、このままでは本気でヤバイという事からの警鐘であると言えるのではないでしょうか?
本著は現役の経済産業省の現役幹部が書いたものであり、官僚ゆえの過ちであるとか、官僚というシステムが日本国民のために働くのではなく、省利省益のために働く事にならざるを得ない状況。
年功序列、無責任体質、既得権益、政官癒着、官民癒着上げていけばきりが無いほど現状の腐敗具合をあげ、このままでは日本が終わってしまうという事で改革が急務であるという立場で書かれたものですね。
官僚になる人材が全て最初から腐っているのではなく、中にいるうちにそうなってしまうというのは、私の持論でもある、どれだけ出発点が素晴らしかろうとも、利権を手に入れたものはあまねく腐るというのを証明している事になるのではないかと。
基本的に官僚構造の変革、独占企業の解体というのは誰にでもそのまま素直に受け取れるものですが、TPPの推進はどうにも素直に受け取れないかなぁというのが私の感想ですね。
本当の意味で、ダメなものは生きながらえさせないであるとか、農業に関しても真面目にやっていないのは辞めさせるとか、国内問題としては、うなずける部分はあるんですが、どうにも海外との交渉事で、日本はルール作りにおいて公正さを引っ張ってくる事がヘタクソで、常に無理難題を押し付けられて、それに対して適応するというのを繰り返してきたので、どうも本来公正なルール作りであるはずのTPPもいいように利用されるだけされてというか、日本で行われているルールこそが正しい部分があるとか、絶対に言えないだろうなとか思ったりしますしね。
と、書かれている事全てにおいてそのまま額面通りにそうだよなと思う事はできませんが、日本中枢が持っている問題点を知るための1冊である事は間違いはないだろうとは思えますね。
これを読んだ人がじゃあ何ができるのかというと、何だろう?とも思えますが。
まえがき 東日本大震災で見えた「日本中枢」のメルトダウン
序 章 福島原発事故の裏で
第1章 暗転した官僚人生
第2章 公務員制度改革の大激流
第3章 霞が関の過ちを知った出張
第4章 役人が暴走する仕組み
第5章 民主党政権が躓いた場所
第6章 政治主導を実現する三つの組織
第7章 役人 その困った生態
第8章 官僚の政策が壊す日本
第9章 起死回生の策
補 論 投稿を止められた「東京電力の処理策」
あとがき 改革を若者たちの手に委ねて
バブル経済崩壊以降、失われた10年であるとか、いや20年だという形で日本は閉塞感に包まれた状況であり、それを証明するのがデフレ経済という分かりやすい状況に悩まされていました。
そこにとどめを刺し、日本沈没となってもおかしくない程のものであったと思います。
幸いな事に、日本全体で沈没はしておらず、未曾有の災害に悩まされながらも、自然災害に襲われたわけでもない国々が、それ以上に通貨の下落をみせるという吹っ飛びぶりを見せてしまい、日本では何で?という感じになってしまったような気がしなくもなかったり。
他の国がダメだから日本が相対的によくなっているというものは何もないですけどもね。
原発事故の対応において、政府発表や東京電力の対応に対して、こいつら自分の事しか考えていないなとか、一体こいつらは何が言いたいのか?バカの集まりか?そう言った疑問を抱かなかった人は、そっちサイドの人をのぞけば皆無だと思います。
私は、法律に疎いので、何で東電の上の方の人達が業務上過失致死で引っ張られないのか納得ができませんし、東電のずさんな管理に対して、何も追及しなかった国の責任者も誰も引っ張られていないのが、不思議でならないのですが、ここら辺は私が無知だからという事なので、誰か誰にでも分かる理屈と、引っ張れないならばその法的根拠と、法律の瑕疵について説明して欲しいなぁなんて思わなくはないですね。
一時、自己責任という言葉が流行った時期がありました。
何かあったらば、その責任は自分で取りなさいという事ですが、この責任を取るという形で本当に責任をとらされているのが、全て安全圏にいない人であり、責任を追及している側はほとんどが、責任問題にならないシステムの上で自分の身の上が安全だからこそ発言している、そういった感じにしか私の眼には映らない事が多々ありました。
いわゆる、エリートと呼ばれるようなお偉方は、責任を問われないで済む、または責任を押し付ける事が可能な立場にあるからこそ平気でそう言うという見事な無責任ぶりをしているのではないか?そう懐疑的にしか思えなくなっているのは、私がそう思っただけでは、非エリートのやっかみと言われればそれまでのものでしかありません。
しかし、責任者が無責任でいられる構造があるというのを、いわゆる内部のエリートと呼ばれる人から出てきたらどうでしょう?
それは、単なるやっかみではなく、本当に中身がおかしく、このままでは本気でヤバイという事からの警鐘であると言えるのではないでしょうか?
本著は現役の経済産業省の現役幹部が書いたものであり、官僚ゆえの過ちであるとか、官僚というシステムが日本国民のために働くのではなく、省利省益のために働く事にならざるを得ない状況。
年功序列、無責任体質、既得権益、政官癒着、官民癒着上げていけばきりが無いほど現状の腐敗具合をあげ、このままでは日本が終わってしまうという事で改革が急務であるという立場で書かれたものですね。
官僚になる人材が全て最初から腐っているのではなく、中にいるうちにそうなってしまうというのは、私の持論でもある、どれだけ出発点が素晴らしかろうとも、利権を手に入れたものはあまねく腐るというのを証明している事になるのではないかと。
基本的に官僚構造の変革、独占企業の解体というのは誰にでもそのまま素直に受け取れるものですが、TPPの推進はどうにも素直に受け取れないかなぁというのが私の感想ですね。
本当の意味で、ダメなものは生きながらえさせないであるとか、農業に関しても真面目にやっていないのは辞めさせるとか、国内問題としては、うなずける部分はあるんですが、どうにも海外との交渉事で、日本はルール作りにおいて公正さを引っ張ってくる事がヘタクソで、常に無理難題を押し付けられて、それに対して適応するというのを繰り返してきたので、どうも本来公正なルール作りであるはずのTPPもいいように利用されるだけされてというか、日本で行われているルールこそが正しい部分があるとか、絶対に言えないだろうなとか思ったりしますしね。
と、書かれている事全てにおいてそのまま額面通りにそうだよなと思う事はできませんが、日本中枢が持っている問題点を知るための1冊である事は間違いはないだろうとは思えますね。
これを読んだ人がじゃあ何ができるのかというと、何だろう?とも思えますが。
まえがき 東日本大震災で見えた「日本中枢」のメルトダウン
序 章 福島原発事故の裏で
第1章 暗転した官僚人生
第2章 公務員制度改革の大激流
第3章 霞が関の過ちを知った出張
第4章 役人が暴走する仕組み
第5章 民主党政権が躓いた場所
第6章 政治主導を実現する三つの組織
第7章 役人 その困った生態
第8章 官僚の政策が壊す日本
第9章 起死回生の策
補 論 投稿を止められた「東京電力の処理策」
あとがき 改革を若者たちの手に委ねて
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