地下室で手記今日の読書　ＰＩＴ特殊心理捜査班・水無月玲／五十嵐貴久

今日の読書　ＰＩＴ特殊心理捜査班・水無月玲／五十嵐貴久

プロファイラー水無月玲が率いる捜査一課直属の特殊心理捜査班“ＰＩＴ”へ移動を命じられた捜査支援分析センターで犯罪予測システムの構築をしていた技術職の蒼井俊。

ビッグデータを利用しＡＩによって分析をする立場の蒼井はプロファイリングは統計学をベースにした占いの一種となっていて、今の時代では既に役目を終えた過去の手法であるという考えであって、噛み合わない技術であるという考え。

プロファイリングとビッグデータ、２つのアプローチから捜査を急がされた事件は連続猟奇殺人犯Ｖと呼ばれるシリアルキラーの逮捕。

この事件に関わっている最中に起きた現職刑事の惨殺事件、過去の猟奇事件などが重層的に絡み合うサイコサスペンスになります。

いろいろと詰め込んだ内容になっていますが、重なり合うところと全く別なもの、事件に対するアプローチの仕方もプロファイルとＡＩによる絞り込み、いわゆる刑事の勘などありますが、話が進んでいく中でちらちらよぎる違和感からの着地点は、そうつないできたかという驚きと納得感とが共存する物になっています。