今日の読書 冬を待つ城/安部龍太郎
豊臣秀吉の天下統一の仕上げとして奥州北端の九戸城を15万の軍勢で囲み、城主九戸政実は3千の軍勢で対抗。
無謀な戦いの裏には、石田三成が朝鮮出兵のために奥州の人員を強制的に戦地へ向かわせるなどの狙いがあり、それを防ぐという狙いがあったというものになります。
絶対的な勝利はあり得ない状況で、いかに自分達を奥州にすむ人々を守るかという、蝦夷の戦いという視点を強めに描いた謀略戦な物語になります。
それぞれの思惑であるとか、敵味方の真の狙いの読み合い、それぞれが決して一枚岩というわけではないからこそ、抵抗できたという話になるのですが、改めて石田三成の持っていない感、仲間受けの悪さを感じずにはいられないという扱いは妙にしっくりくるなぁって。
本当に石田三成って良くも悪くも官僚でしかなく、現場で戦を繰り広げてきた者同士ならば分かり合えるというところに、絶対に入り込めない扱いが史実として正しいかどうかは分からないですが、現在の官僚という存在と照らし合わせると理解しやすいという。
朝鮮出兵で日本が負けた理由に、朝鮮半島が寒過ぎて死にそうになり、現地に向かったのが寒さに慣れていない地域から派遣されていたというのが大きいんだろうなというのは、前々から思っていましたが、寒い地域であう奥州人達が派遣されなかった理由が、この物語の理由だったとなると、そういうことだったのかと納得させるだけの説得力のあるものに仕上がっていると思います。
歴史小説が史実と完全に一致するのかというと、そういうものとは言い切れないのは当たり前として。
無謀な戦いの裏には、石田三成が朝鮮出兵のために奥州の人員を強制的に戦地へ向かわせるなどの狙いがあり、それを防ぐという狙いがあったというものになります。
絶対的な勝利はあり得ない状況で、いかに自分達を奥州にすむ人々を守るかという、蝦夷の戦いという視点を強めに描いた謀略戦な物語になります。
それぞれの思惑であるとか、敵味方の真の狙いの読み合い、それぞれが決して一枚岩というわけではないからこそ、抵抗できたという話になるのですが、改めて石田三成の持っていない感、仲間受けの悪さを感じずにはいられないという扱いは妙にしっくりくるなぁって。
本当に石田三成って良くも悪くも官僚でしかなく、現場で戦を繰り広げてきた者同士ならば分かり合えるというところに、絶対に入り込めない扱いが史実として正しいかどうかは分からないですが、現在の官僚という存在と照らし合わせると理解しやすいという。
朝鮮出兵で日本が負けた理由に、朝鮮半島が寒過ぎて死にそうになり、現地に向かったのが寒さに慣れていない地域から派遣されていたというのが大きいんだろうなというのは、前々から思っていましたが、寒い地域であう奥州人達が派遣されなかった理由が、この物語の理由だったとなると、そういうことだったのかと納得させるだけの説得力のあるものに仕上がっていると思います。
歴史小説が史実と完全に一致するのかというと、そういうものとは言い切れないのは当たり前として。
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